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ネットワークエンジニアのキャリアパスとは|目標別の成功方法を解説

ネットワークエンジニアのキャリアパスとは|目標別の成功方法を解説

これからネットワークエンジニアを目指そうと考えている方、またはネットワークエンジニアとして業務をされている方の中には「今後、エンジニアとして業務を続けていくには何をしたらいいのか?」「エンジニアとしてさらに成長するには何をしたらいいか?」など自分のキャリアパスについて迷っている方もいるのではないでしょうか?

ここでは、ネットワークエンジニアのキャリアパス実現のために何をしたらいいか、キャリアパスの事例から成功するための方法について解説します。

石川 未雪

キャリアアドバイザー

石川 未雪

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杉田 早保

キャリアアドバイザー

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ネットワークエンジニアのキャリアパスの必要性を理解しよう

まずは、ネットワークエンジニアのキャリアパスの必要性について理解しておきましょう。ネットワークエンジニアとして業務を始めたからそれで終わりではありません。

エンジニアとして業務を続けていくためには、必要とされるエンジニアにならなければいけません。まずはその理由について紹介します。

ネットワークエンジニアのキャリアパスが必要な理由

新しい技術に対応できるエンジニアが求められる

企業のネットワークは、自社でデータセンターを借りてネットワーク機器を運用する「オンプレミス」と、AWSやAzureを使ってWebブラウザ経由で運用する「クラウド」の2つに分かれます。

従来は「オンプレミス」が主流でしたが、近年では売上アップや業務効率向上のために「クラウド」を利用する企業が増えており、企業のネットワーク環境も変わってきています。そのため、クラウドを含め新しい技術に対応できるネットワークエンジニアが求められます。

総務省が令和2年に行った通信利用動向調査によると、企業のクラウドの利用が年々増加しているのがわかります。今後、ネットワークエンジニアには「オンプレミス」と「クラウド」の両方のネットワークを構築できるスキルが求められるでしょう。

クラウドサービスの利用状況

参考サイト:総務省「令和2年通信利用動向調査の結果」

採用後はエンジニアの育成目的で使われる

スキルの高いエンジニアがたくさんいれば、会社は新しい仕事や大きな仕事を受注できるので大きな利益になり、エンジニアの成長は会社の成長に大きく影響します。そのため、採用後はエンジニアにはキャリアパスを通して成長して欲しいと考えます。

たとえば、勉強をして資格を取得した場合は資格奨励金を出したり、業務を通じて新しいスキルを身につけたエンジニアには給料アップを行ったり、リーダーやマネージャーに抜擢を行ったりします。

エンジニアとして成長して業務を続けていくためにも、キャリアパスは非常に大事です。

終身雇用制の会社が減ってきている

2019年5月13日にトヨタ自動車の豊田章男社長が行った会見で、「終身雇用難しい」という発言がありました。それ以降、終身雇用を廃止する企業が出てきています。

参考サイト:「終身雇用難しい」トヨタ社長発言でパンドラの箱開くか

厚生労働省職業安定局が平成30年に行った調査でも、入社後定年まで同一企業に勤め続ける人の割合は低下傾向にあります。

生え抜き社員割合の推移

参考サイト:厚生労働省職業安定局「我が国の構造問題・雇用慣行等について」

今後はさらに転職が当たり前の時代になるといえるでしょう。正社員として働いていたエンジニアでも、いつどんな状況で転職が必要になるかわかりません。

転職を成功させるためには、ネットワークエンジニアとしてどのようなキャリアパスを築いてきたかが問われます。エンジニアとして業務を続けていくためには、会社の外でも通用するキャリアパスを築くことが重要になります。

石川 未雪

キャリアアドバイザー

石川 未雪

ここまで解説してきた通り、ネットワークエンジニアの現場では従来のオンプレミスの利用からクラウド利用への変化や新サービスを取り込む流れがあります。

この流れに乗ることでエンジニアの価値を高められるでしょう。しかし、流れに乗れないと企業側が、そしてこれからの社会が求めているエンジニアとは少しずれが生じてくるでしょう。最悪の場合、おこなえる業務がなくなる可能性があります。

業務を続けて収入を得るためにも、エンジニアの価値を高めなければなりません。そのためにも、ネットワークエンジニアはキャリアパスを考える必要があるといえるでしょう。

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ネットワークエンジニアのキャリアパスの事例

ネットワークエンジニアのキャリアパスには大きく分けて「スペシャリストのキャリアパス」「マネジメント(ゼネラリスト)のキャリアパス」「スペシャリストとマネジメントの両方のキャリアパス」の3つあります。

スペシャリストは特定分野の専門家として技術力を高めていくタイプのキャリアパスで、マネジメントはプロジェクト管理などでチームをまとめるタイプのキャリアパスです。

ネットワークエンジニアのキャリアパス

それぞれのキャリアパスの事例を挙げて「実現するためにどんなスキルが必要か」「どんなことをしたらいいか」を紹介します。自分の興味のあること、やってみたいことなどと合わせて、キャリアパスを決める参考にしてみてください。どう進むべきかよく分からないという人は、まずは設計、構築を目指してスキルアップをしていきましょう。そうしていく中で自分が理想とするエンジニアと出会えることもあるでしょう。

スペシャリストのキャリアパス

エンジニアとしてさらに技術スキルを高めたい方は、スペシャリストを目指しましょう。特に新しい技術をどんどん吸収したい方や、勉強することが苦にならない方には向いています。

ネットワークエンジニアとしての経験があれば、ネットワークと関連するITインフラ全般の技術領域にも挑戦して新しいキャリアパスを築くこともできます。扱える技術領域が増えればエンジニアとしての価値も確実にアップします。

ここではネットワークエンジニアからどうやってスペシャリストへのキャリアパスを実現するか事例を交えて紹介します。

ネットワークエンジニアを究める

ネットワークの知識を深めて、ネットワークのスペシャリストとして仕事をするキャリアパスです。ネットワークエンジニアを究めるためには「ネットワーク技術の知識」と「ネットワーク機器の実装スキル」の2つが必要です。

ネットワークエンジニアを極めるキャリアパス

「ネットワーク技術の知識」を高めるためには、CCNAを取得したら次はCCNPを目指しましょう。さらに、DNS、HTTP、FTP、MailなどのTCP/IPのアプリケーション層の通信フローを理解してネットワークの知識を深めましょう。

CCNPの難易度や勉強方法はこちらの記事で詳しく解説しています。

「ネットワーク機器の実装スキル」は、実務で経験を積む必要があります。ルーターやスイッチでネットワーク構築ができるようになったら、次はFW(ファイア・ウォール)やLB(ロードバランサー)を触れる仕事にチャレンジして、自分が設定できるネットワーク機器の種類を増やしていきましょう。

実装スキルを高めるには、たくさん機器を設定するのが一番です。いろいろな種類の機器を設定できるようになることで、仕事の選択肢も増えネットワークエンジニアとしてキャリアパスの幅も広げることができます。

石川 未雪

キャリアアドバイザー

石川 未雪

企業の規模が大きくなればなるほど、さまざまな機器を導入しているためネットワーク環境が複雑になります。さらには用途に応じてこの複雑なネットワーク環境に設定を追加しなければなりません。その場合は今のネットワーク環境を十分に理解し、環境に合った提案、構築をおこなう必要があります。

また、クラウド利用やサイバー攻撃対策、リモートアクセスなど、ネットワークエンジニアに求められるスキルも変化しています。このように、ネットワークエンジニアにはより高度なスキルを持った人材の需要が高いといえます。

ネットワークエンジニアを究めて多くの企業で活躍するのも非常に魅力的なキャリアパスです。

インフラエンジニアを目指す

インフラエンジニアを目指すためには「サーバー構築」のスキルを身につけましょう。インフラエンジニアの中にはサーバーエンジニアもありますが、ネットワークエンジニアの経験に加えてサーバー構築などサーバーエンジニアとしてのスキルもあればキャリアパスの幅を大きく広げることができます。

インフラエンジニアのキャリアパス

「サーバー構築」にはLinuxの操作が必要です。Linuxを触ったことがない方は、LPIC level-1の資格取得から始めましょう。さらに、Linuxサーバーの構築スキルを証明できるLPIC level-2まで合格を狙いましょう。

LinuxとLPICについては以下の記事で詳しく解説しています。

仕事を選ぶ場合はサーバーの運用・保守からはじめて構築へステップアップすると良いでしょう。

インフラエンジニアの役割や仕事内容についてはこちらの記事で解説しています。

杉田 早保

キャリアアドバイザー

杉田 早保

ネットワークエンジニアはサーバー知識があまりなく、サーバーとの接続という点でうまく作業がおこなえない場合があります。反対にサーバーエンジニア側もネットワークの知識がないため、ネットワークとの接続時には困ってしまうこともあるでしょう。

このような場合にネットワークやサーバーの知識を持っているインフラエンジニアが活躍します。インフラにかかわる知識をすべて有するインフラエンジニアは、サーバーエンジニアやネットワークエンジニアが手間取ってしまう業務であってもスムーズにおこなうことができるのです。

そして、ネットワークエンジニアとサーバーエンジニアは一緒にインフラ環境を構築することが頻繁にあるため、お互いの得意な知識を得やすい環境があるといえます。そのため、ネットワークエンジニアがサーバーの知識を得て、インフラエンジニアへのキャリアパスを目指すことは可能です。

クラウドエンジニアを目指す

クラウドエンジニアとしてのキャリアパスにはAWS、Azure、GCPなどのクラウドでITインフラを構築できるスキルが必要になります。

クラウドエンジニアのキャリアパス

マーケティングリサーチ会社のcanalysが行った調査によると、2021年第1四半期の世界のクラウドサービス市場はAWSとAzureが全体の半分以上を占めています。需要の高さからも、最初はAWSのスキルを身につけるのがオススメです。

2021年第1四半期の世界のクラウドサービス市場

参考記事:Global cloud services market Q1 2021

クラウド関連の必要な知識を学ぶためには、AWS認定ソリューションアーキテクト・アソシエイトの資格取得から初めるのが良いでしょう。

そして、実装スキルを鍛えるためにはAWSアカウントを作成してAWSコンソールからITインフラを構築するのがベストです。AWSにはたくさんのサービスがありますが、最初はVPCを使ってネットワークを構築して、EC2を使ってサーバーを立ち上げるところから初めてみましょう。

キャリアパスのためにはクラウドを使ったITインフラの構築や運用をする仕事を選びましょう。

クラウドエンジニアの仕事内容や将来性はこちらで詳しく紹介しています。

セキュリティエンジニアを目指す

ネットワークエンジニアと相性が良いのが、セキュリティ分野のスキルを身につけていくセキュリティエンジニアの道です。セキュリティエンジニアには「アプリケーションの通信の知識」と「セキュリティ製品の実装スキル」が必須になります。

セキュリティエンジニアのキャリアパス

さらに、外部から攻撃が起こった場合には「どんなファイルのやりとりがされたか」「どんなコマンドが実行されたか」といったセキュリティの分析をするためにプログラムのソースコードを読む能力も必要になります。最初はHTML、CSS、JavascriptなどWebで使われる言語の勉強から始めるのが良いでしょう。

「アプリケーションの通信の知識」については、最初はHTML5プロフェッショナル認定試験 レベル1から勉強を始めましょう。少し難易度は高いですがWebの基本的な知識を身につけることができます。

「セキュリティ製品の実装スキル」ではUTMの実装スキルは必須です。UTMとはFW(ファイアウォール)とアプリケーションの通信内容をチェックするIPSが1つになった機器です。

2019年に日経クロステックが行った調査によると、UTMのシェアはフォーティネット、パロアルトネットワークス、シスコシステムズの3社で全体の半分以上になります。

2019年のUTMファイアウオールベンダーの順位

関連記事:日経クロステック「ネットワーク機器 利用実態調査 2019」

よく使用されるUTMには、フォーティネットの「Fotigate(フォーティーゲイト)」、パロアルトネットワークスの「Paloalto(パロアルト)」、シスコシステムズの「ASA with firepower(エー・エス・エー・ウィズ・ファイアーパワー)」などがあります。セキュリティエンジニアになるためには、これらの製品に携われる仕事から始めるのが良いでしょう。

セキュリティエンジニアの仕事内容や必要な資格はこちらで解説しています。

テクニカルサポートを目指す

テクニカルサポートは特定の製品に精通したエンジニアです。ネットワーク技術だけでなく、製品そのものについての知識が必要になります。

テクニカルサポートのキャリアパス

そのほかにも、製品の検証を行うためにネットワークやサーバーを構築して、用途に応じてアプリケーションの通信環境を構築するスキルや、導入したユーザーから製品についての問い合わせや障害対応を行うためのログ解析スキルも必要になります。

テクニカルサポートを目指すにはメーカー、またはメーカーと代理店契約を結んだ企業で製品サポートを行っている部署の仕事を選ぶと良いでしょう。

新しい分野に挑戦する

開発系のエンジニアや分析系のエンジニアなど、ネットワークとは別の分野に挑戦をする選択肢もあります。新しい分野に挑戦すると、せっかく身につけたスキルが無駄なように思えるかもしれませんが、幅広くスキルを身につけることで将来はフルスタックエンジニアとして活躍することもできます。

新しい分野に挑戦する場合のキャリアパス

また、近年ではアプリケーションが通信するのは当たり前になっています。フルスタックエンジニアを目指す方にはネットワークの知識は必須です。

フルスタックエンジニアについてはこちらで詳しくことを解説しています。

新しい分野への挑戦には「ポートフォリオ」の作成が必要になります。ポートフォリオとは自分がどれくらいのことができるかを示すための成果物です。転職する場合はポートフォリオを持って企業の採用に応募したり、社内であれば上司にポートフォリオを提出するなどして新しい分野へ挑戦することになります。

ポートフォリオは特に形式はありませんが、たとえば開発系のエンジニアであれば何かのプログラミング言語を使って自分が作ったサービスやアプリをインターネット上で公開したり、分析系のエンジニアであれば自分が行った分析や結果をまとめた資料がポートフォリオとして使えます。

石川 未雪

キャリアアドバイザー

石川 未雪

スペシャリスト側は特定分野の技術力を高めることで目指せるキャリアパスです。技術力を高めた結果として、複雑な環境でのインフラ構築や顧客ニーズにも難なく対応でき、高度な案件に参画できる可能性が高いといえます。

さらには新しい技術を知るだけでなく、身につけられるためエンジニアとしての自身の価値を高められます。このように技術力を高めたい人はスペシャリスト側のキャリアパスを選ぶのがおすすめです。

マネジメント(ゼネラリスト)のキャリアパス

自分の裁量でプロジェクトを動かしたい方やリーダーになって管理業務をやりたい方は、マネジメントのキャリアパスを選択しましょう。プロジェクト全体の幅広い分野を横断するので、スペシャリストと対比してゼネラリスト(ジェネラリスト)とも呼ばれます。

マネジメントのキャリアパスのためには、問題解決能力とコミュニケーション能力が必須になります。また、管理業務を行うということはエンジニアを統括して責任者の立場になるため、前提としてエンジニアのスキルも必要になります。

ネットワークエンジニアになってある程度の経験を積んで、プロジェクトがどのように動いているかを理解できたタイミングで挑戦するのが良いでしょう。また、エンジニアのキャリアパスとは違って、キャリアパスの選択肢そのものが少ないため、キャリアパスの実現はエンジニアよりも難しいということも理解しておきましょう。

プロジェクトマネージャーを目指す

プロジェクトマネージャーはプロジェクト全体の責任者です。主な業務はプロジェクトを動かすためのスケジュールの管理やエンジニアの管理、そしてプロジェクト立ち上げ時の見積もり作成とプロジェクト遂行後までの費用対効果の計算などの費用の管理です。人とお金の管理能力が必要です。

プロジェクトマネージャーのキャリアパス

幅広い知識と経験が必要なためネットワークエンジニアになったばかりでは務まりません。エンジニアとして経験を積んで、さらに小さなグループでエンジニアをまとめるプロジェクトリーダーを経験してからなるのが通常のキャリアパスです。

そのほかの方法としては、会社によってはPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)と呼ばれるプロジェクトのマネジメントを専門にする部署があったり、プロジェクトマネジメントだけを専門に行っている会社も存在しますので、こちらの採用に応募するのも1つの方法です。

プロジェクトのマネジメントについては学問として体系化されており、PMBOK(ピンボック)という書籍が発行されています。ボリュームはかなりありますが必要な知識習得のためにこちらを読み始めるのもいいでしょう。

プロジェクトマネージャーの仕事内容はこちらで詳しく解説しています。

ITコンサルタントを目指す

ITコンサルタントはIT分野の問題解決のプロフェッショナルです。プロジェクトマネージャーよりさらに広い視点での問題解決能力が問われます。

ITコンサルタントのキャリアパス

プロジェクトマネージャーの業務範囲がプロジェクト全体であるのに対して、ITコンサルタントの業務範囲はプロジェクトだけではなく問題が及んでいるすべての範囲になります。場合によっては会社の経営レベルまで業務範囲となるため、マネジメントのスキルに加えて、経営の知識や、その会社の業種や業界の知識も必要になります。

ITコンサルタントになるためには、エンジニアとプロジェクトマネージャーの経験を積んで挑戦するのが通常のキャリアパスですが、コンサルティングファームと呼ばれるコンサルタントを専門に行っている会社の採用に応募するのも良いでしょう。

杉田 早保

キャリアアドバイザー

杉田 早保

マネジメントはプロジェクトの人やお金を管理することで目指せるキャリアパスといえます。

コミュニケーション力や課題解決力などのマネジメントに必要なスキルを高めた結果、どんな規模のプロジェクトでも自らの力で成功に導くことができます。

特に大規模プロジェクトをマネジメントする場合、人数が多く、スケジュールが長いため管理が難しく苦労しますが、非常に大きな達成感を感じられるでしょう。

このようにプロジェクトの中で動くだけでなく、自分でプロジェクトを管理し動かしたいという人はマネジメント側のパスを選ぶのがおすすめです。

スペシャリスト/マネジメントの両方でのキャリアパス

スペシャリストとマネジメントの両方をやりたいという方のキャリアパスも存在します。ただし、スペシャリストやマネジメントだけのキャリアパスよりも、必要とされる知識やスキルは高いものが要求されます。

難易度は高いですが、スペシャリストやマネジメントという枠にとらわれずに、日々自己研鑽を続けながらITで大きな仕事をしたいと考えている方向けのキャリアパスです。

スペシャリストやマネジメントなどの、いくつかのキャリアパスを経て最終的な目標として、こちらのキャリアパスを選択するのが良いでしょう。

フリーランスエンジニアになる

ネットワークエンジニアとしてフリーランスになるためには、豊富な経験と高いスキルが必要とされます。まずは、エンジニアとしてこの分野なら誰にも負けないといえるスキルを身につけましょう。

フリーランスエンジニアのキャリアパス

たとえば、「Ciscoならどんなネットワークでも設計できます」とか「セキュリティ製品の実装なら誰にも負けません」といえるような大きな強みがあると仕事も取りやすくなります。

そのほかにも、非常に難易度は高いですがCCNPの上位資格であるCCIEを取得するのもかなり有効な手段です。

フリーランスの働き方は、自身のスキルに応じて仕事を選んだり、高い収入を得られるというメリットがありますが、逆に自分で営業して仕事を取らないといけなかったり、自分の責任で業務を請負うため業務上のミスが自身の信頼に大きく影響をして最悪仕事を失ってしまうというデメリットもあります。

また、フリーランス専門の人材派遣会社というのも存在します。経験やスキルがついてフリーランスとして活動を始める場合にはこちらを利用するのも良いでしょう。

ネットワークエンジニアでフリーランスになるときの案件の内容や単価はこちらで解説しています。

起業をする

自分で会社を作って仕事を請負う方法になります。スペシャリストやマネジメントのスキル以外にも経営の知識も必要になってきます。

起業する場合のキャリアパス

1人でも起業をすることは可能ですが、起業する一番のメリットは他の人を雇うことで、自分1人ではできない大きな仕事を請負って、さらに大きな収入を得る点にあります。逆に、人を雇うということは、業務を回すためのコミュニケーション以外にも雇った人の待遇面など労務管理も必要になります。

業界のビジネス知識を増やして「人」「物」「金」の準備が整ったタイミングで起業すると良いでしょう。

石川 未雪

キャリアアドバイザー

石川 未雪

会社員ではその会社に特化した知識しか得られませんが、フリーランスや起業するとさまざまな会社のネットワークにかかわります。その分、固定されたものだけでなくその場その場で必要なさまざまな知識やスキルが求められることになります。

そうすることで1つのものにとどまらない数多くのスキルを身につけられるため、市場価値が上がり結果として得られる収入が高くなる傾向があります。

しかし、技術や業務にかかわらない点、収入と支出の計算や確定申告などのお金の点では自分で管理をおこなう必要があります。フリーランスや起業する場合は、ネットワークエンジニアのスキルだけでなく事務系の知識が必要となることを認識してください。

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「未経験からネットワークエンジニアになりたい」と思っている人は、資格の取得がおすすめ。なぜなら、資格があるとスキルの証明になり、就職への近道になるからです。

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キャリアパスの準備と計画をしよう

キャリアパスを実現するための準備をしましょう。現状の自分を正確に分析にして「将来はどうなりたいか?」「それを実現するためには何をしたらいいか?」と計画を立てることが大切です。

ネットワークエンジニアとして今後どのようなキャリアパスを描くのがベストなのかは、目指す方向によって変わってきますが、今よりも自分が成長できるためのキャリアパスの計画を立ててみましょう。

今の自分のスキルとポジションを確認しよう

キャリアパスの計画を立てるために、最初は今の自分のスキルとポジションを把握しましょう。スキルとポジションの把握については「自分が実務で行っていること」と「実務で行ってはいないができることや今後やってみたいこと」の2つに分けて考えてみましょう。

たとえば、実務ではネットワークの運用・保守を行っていて、プライベートではLinuxの勉強をしているのでサーバーの構築をしてみたいとか、CCNPを取得したのでネットワークの設計をやってみたいなど、実務で得たスキルとプライベートで得たスキルを分けることで次のキャリアパスの方向性が見えてきます。

実務で行っていることは今の自分のスキルと考えて、実務で行っていないができることや今後やってみたいことをキャリアパスの目標にすると良いでしょう。

会社内でキャリアパスを実現する場合は目標を明確にしよう

会社は組織であり、社員のキャリアパスの成功が会社の成長につながります。そのため、会社内でキャリアパスを考えている場合は、上司に目標を明確に伝えてそれを一つ一つ達成し、結果をアピールしてみましょう。

たとえば、CCNAを取得してネットワークの運用・保守をしている人が、来年にはCCNPを取得することを目標として実際に合格した場合は、会社としても次のキャリアパスのためにネットワークの設計や構築ができる部署への配置を考えるでしょう。

転職でキャリアパスを実現する場合は職務経歴の整理をしよう

転職でのキャリアパスを考えている場合は、職務経歴を整理しましょう。自分が今まで何をしてきたか、何ができるかを経歴書にまとめて明確にしておく必要があります。

転職ではキャリアパスよりも先に経験を確認されます。職務経歴書で過去の実績が認められた場合に、採用されてキャリアパスを実現できるチャンスが与えられます。

ただ、中にはまったくの異業種からの転職で未経験という方もいるでしょう。その場合は資格を取得したり、ポートフォリオを準備して転職活動をすると良いでしょう。資格取得やポートフォリオ作成は、未経験者にとっては自分のスキルの証明として有効な手段です。未経験者の方は積極的にチャレンジしましょう。

業界の動向を調査しよう

IT業界は進歩が早い業界です。キャリアパス実現のためには業界がどんな動きになっているか理解しておく必要があります。業界の動向を確認するためには「業界向け情報サイト」「標準化団体のサイト」「メーカーサイト」「国の公式サイト」などで情報収集をしましょう。

特に「業界向け情報サイト」はITに特化したニュースサイトで、業界で起こっている問題から今後流行りそうなIT技術などたくさんの情報を拾えます。主なものに日経クロステックITmediaPublickeyなどがあります。

その他「国の公式サイト」では、内閣府の科学技術政策のサイトでITに関する国の政策や方針も確認ができます。国のITの方針は企業のIT戦略に大きく影響します。キャリアパスの方向性を決めるために行政の動きを確認しておくのも重要です。

参考サイト:日経クロステック

      ITmedia

      Publickey

      内閣府 科学技術イノベーション

杉田 早保

キャリアアドバイザー

杉田 早保

自分が目指すキャリアパスが明確なら、今の自分の立ち位置からなりたい自分にどうやったらなれるかをイメージするのがよいでしょう。

キャリアパスが漠然としている場合は、気になっている程度でもよいのでインターネットで検索したり、上司や周囲に相談してみるのがおすすめです。

たとえば、スペシャリスト側を目指す人は、今の自分がもっているスキルに対して、社会ではどのようなスキルや技術が求められているのか、伸びているのかを知りましょう。そして自分がどんな機器をどのように操作すればスペシャリストというキャリアパスを実現できるのかまで、深く掘り下げられるように情報収集をしてみてください。

IT知識を増やすために資格取得を目指そう

キャリアパス実現のためには資格取得も大事な要素です。資格を取得することで新しい知識を得ることができて、業務の幅も広がります。

また、資格に合格することで努力をして何かを成し遂げたという証明にもつながり、企業の採用担当者や会社の上司からは努力ができる人としての信頼も得られます。

そのほか、資格取得のメリットとして合格した人に奨励金を支払う企業もあり、収入アップを狙いやすいということもあります。収入アップを目指すためにも資格取得を目指しましょう。

石川 未雪

キャリアアドバイザー

石川 未雪

資格があることですぐにキャリアアップできたり、上流工程の仕事につながったりすることはあまりありません。

しかし、資格取得で得た知識は必ず仕事で必要となる場面があります。今までできなかった仕事でも得た知識を使ってできるような場面が出てきます。その結果、周囲の人や顧客からの信頼を得られ、多くの案件に携わるチャンスが舞い込んでくるでしょう。

舞い込んできた仕事によっては上流工程の仕事をおこなえるチャンスもあります。

資格取得をすればすぐに環境が変わるわけではないですが、業務に活きる場面が実際多くあるものです。最終的には上流工程の仕事につながることもよくありますので、ぜひ資格取得を目指してください。

未来の自分を描いてみよう

キャリアパス実現のためにいつまでにどうなりたいか計画を立てて、未来の自分の姿を描いてみましょう。詳細に計画が立っていれば、それだけやるべきことが明確に見えてきます。

たとえば、いまネットワークの運用・保守をして、2年後にはネットワークの設計・構築をしたいと考えているとします。2年以内に設計書を作成して構築できるようになるためには、ネットワーク技術をさらに勉強して資格を取得したり、どのようにしてネットワーク構築が行われているか同僚や先輩に聞いて情報収集するなどして、いつまでにどんなスキルを身につけなければいけないかが見えてくるでしょう。

いつまでに何をするべきか、無理のない範囲で計画を立ててみましょう。

キャリアパス実現のための仕事の選び方と注意点

キャリアパス実現のための仕事の選び方と注意点

  • 自分の目標を実現できる仕事を選ぶ
  • 業務と勉強のバランスを考えて仕事を選ぶ
  • キャリアダウンになる仕事はできるだけ避ける
  • キャリアアップできる仕事には相応の準備が必要
  • 面接で話すことは決めておく

キャリアパスを実現するためには、どんな仕事を選ぶかが非常に重要です。選んだ仕事が今後の自分のキャリアパスに大きく影響します。

キャリアパスと関係ない仕事を選んでしまうと、方向そのものが違って思い描いていたキャリアパスが実現できないということもあります。ここでは、キャリアパスを実現するために失敗しない仕事の選び方と注意点について紹介します。

自分の目標を実現できる仕事を選ぶ

まずは、キャリアパスを実現するための目標を明確にしておきましょう。仕事を選ぶ場合は、すぐにキャリアパスが実現できなくても目標を1つ1つ達成して自分の描くキャリアパスにどれだけ近づくことができるかが重要です。

たとえば、ネットワークの運用・保守からプロジェクトマネージャーを目指す場合は、次の仕事では現場のリーダーを目指したり、よりプロジェクトマネージャーの仕事に近いネットワークの設計・構築に進んだりして少しずつステップアップしていくと良いでしょう。

次の仕事でどれだけキャリアアップが可能か、2つ先または3つ先の仕事も意識しましょう。そして、キャリアパス実現のためには複数の業務を経験してキャリアアップを積み重ねる必要があるということも理解しておきましょう。

業務と勉強のバランスを考えて仕事を選ぶ

キャリアパスは毎日の業務だけをこなしても簡単には実現できません。新しいことをはじめたり、キャリアアップをするためには空いた時間を使って勉強をする必要があります。

また社会人になると学生のように受動的に先生から何かを教えてもらうということもありません。キャリアパス実現のためには能動的に勉強をして、いろんなことを吸収していく姿勢が重要です。

残業時間が多く毎日仕事だけで手一杯で、スキルアップの手段がない仕事は選ばない方が良いでしょう。逆にスキルアップの手段がない仕事でも、業務の空き時間を利用できる場合は参考書を読んだり、技術サイトを見たりして積極的に勉強しましょう。

杉田 早保

キャリアアドバイザー

杉田 早保

企業によっては教育制度があり、資格取得やスキル習得を推奨している環境があります。そんな環境も、働きながら勉強を進めるためには実は重要な点です。そんな環境がある場合は大いに活用して、スキル習得が目指せますね。

また、独学で勉強を進めているとわからないことが出てきます。その場合に気軽に質問できる人が周囲にいると効率よく学習を進められます。周囲に確認できる人がいるかを見極めることはキャリアパスを充実させるためにも必要です。

さらには自分の目標とする人や目標に近い人がいれば、その人がおこなっている仕事に参加させてもらったり、過去に携わった案件に近い仕事を選ぶのもおすすめです。仕事量だけでなく、環境や周囲の人にも目を向けて仕事や企業を選んでみてください。

キャリアダウンになる仕事はできるだけ避ける

キャリアダウンになる仕事を選ぶと、収入ダウンにつながってしまう可能性があります。転職活動をする場合にも、採用担当者から職務経歴書上でスキルダウンをしたとみられる可能性があり要注意です。

自分のスキルでできる仕事だけを選ぶのでなく、できるだけスキルアップにつながる仕事にチャレンジしましょう。

ただ、キャリアダウンになる仕事を選ばなけれならない場合でも、エンジニアとしてスキルがダウンしないように上位の資格取得を狙ったり、新しい技術の勉強をするなどして次の仕事でキャリアアップできるための準備をしましょう。

石川 未雪

キャリアアドバイザー

石川 未雪

たとえば、ネットワークの設計をおこなっていた人が次の仕事としてネットワーク運用をおこなう場合はキャリアダウンといえるでしょう。

ただしこの場合、新しい機器に触れるために操作スキルをまず身につけるためにネットワーク運用をおこなうのであれば、キャリアダウンとはいえません。しかし、今後もネットワーク設計やより高度な仕事をおこないたいのであれば、機器のスキルを身につけるよりも、設計スキルをより磨く方がキャリアアップにつながります。

苦手な分野を克服することが大切ですが、自分の得意分野をより磨ける仕事をおこなうことでキャリアダウンを避けて、より活躍できるようになります。

キャリアアップできる仕事には相応の準備が必要

キャリアアップできる仕事をするためにはそれなりの高いスキルが必要です。たとえば、ネットワークの運用・保守を行っていたときは機器への設定項目は運用機器に対してコマンド数行だったのが、設計・構築になるとパラメータを決めて機器を最初から何台も設定しなければならず、仕事のボリュームも増えて求められるスキルも高くなります。

さらにプロジェクトマネージャーになると、設計・構築の業務で問題が起こった場合にシステム全体の技術的なことを理解して、エンジニアに指示を出しながら問題解決に当たらなければなりません。

キャリアアップのためには、どんなスキルを身につけたらいいか理解して次の仕事を選びましょう。

面接で話すことは決めておく

仕事を選ぶためには面接は避けて通れません。面接で聞かれそうなことは最初から回答を準備しておきましょう。

「これから何をやっていきたいか? どうなりたいか?」という質問は新卒採用、中途採用問わず絶対に面接官から聞かれる質問です。ここで自分のキャリアパスをどうやって実現するか明確に簡潔にわかりやすく説明できるようにしておきましょう。

未経験者の方には難しそうなキャリアパスであっても、実現するためにどんな準備をして、どんな計画を立てているかしっかりと伝えることができれば、採用される可能性も充分あります。

また、キャリアパスは採用後のエンジニアの育成にも使われるので、これからネットワークエンジニアを目指そうと考えている方も、できるだけ早くキャリアパスの準備と計画をしておきましょう。

キャリアパス実現のために身につけておくべきスキル4選

キャリアパスを実現するためには、それぞれの方向性にあったスキルを身につけなければいけません。自分にはどんなスキルが必要か確認しましょう。

キャリアパス実現のために身につけておくべきスキル4選

スペシャリストでもマネジメントでも、キャリアパスを実現して成長していくためには新しいスキルを積極的に身につけなければいけません。ここでは、ネットワークエンジニアとして業務を始めたらキャリアパス実現のために身につけておくべき必要なスキルについて紹介します。

設計や構築のための実装スキル

エンジニアのキャリアパスは、どのタイプであっても設計をして構築をするという点で共通しています。

ネットワークエンジニアが扱う機器はルーター、スイッチ、FW、LB、無線で使われるアクセスポイントなどたくさんあります。さらに、ルーターだけでもCisco、YAMAHA、Juniperなどさまざまなメーカーの機器があり、ネットワークエンジニアとしてキャリアを重ねるためにはこれらの機器を設定して実装できるようになっていかなければなりません。

ベンダー側のエンジニアとして成功したい場合には、満遍なく取り扱うのではなく、あえて特定のネットワーク製品に絞って経験値を積んでいくというキャリアプランもあります。

社内外から特定機器の経験値豊富なエンジニアと認知されるようになれば、どんどん案件がまわってくるようになりスペシャリストへ上り詰めることができるようになるでしょう。

インフラエンジニアとしてのキャリアパスにはサーバー構築のスキルが必要になり、クラウドエンジニアのキャリアパスにはAWSやAxureを使ってITインフラの構築ができる必要があります。

機器などは高価なことから個人で実装スキルを習得することは難しいので、自分のキャリアパスに合った実装スキルがつく仕事を選ぶのも1つの方法です。

作業効率のためのプログラミングスキル

毎日同じことを繰り返すような作業をプログラミングで自動化できるようになりましょう。自動化により作業効率がアップすれば業務時間の短縮にもなります。空き時間で別の作業ができて、業務のパフォーマンスも大きくアップします。

また、業務効率化のために便利なツールを作ったりする業務改善のスキルはどんな仕事でも歓迎されます。そもそも、仕事が便利になったり楽になることを拒む人はいません。

作業効率のためのプログラミングスキルは、どのキャリアパスを選んでも非常に強力なスキルになるので、積極的に身につけましょう。

プログラミングを独学で身に付ける方法はこちらで解説しています。

資料作成のためにオフィスソフトを使うスキル

ワード、エクセル、パワーポイントを使った資料作成は、どのキャリアパスでも必要になります。要件定義書、設計書、説明資料、管理資料などIT業界はドキュメント作成が多い業界です。

特にプロジェクトマネージャーやITコンサルタントなど顧客に近い立場で業務を行う場合は、わかりやすい説明資料を作成するスキルが必要です。説明資料のクオリティが顧客からの評価にもつながります。

さらに、システム開発の依頼をするためのRFPと呼ばれる提案依頼書に対して、良い提案書を作成できないと仕事の受注に影響するためドキュメントの作成スキルが非常に重要です。

上流工程のキャリアパスを考えている方はオフィスソフトを使うスキルは特に必要になります。

業務を円滑に行うためのコミュニケーションスキル

コミュニケーションには「対話で行うコミュニケーション」と「メールやチャットで行う文章のコミュニケーション」の2つあります。業務を円滑に行うためにはこの2つのコミュニケーションスキルが必要です。

最近ではリモートワークを導入する企業が増えたことから、メールやチャットで行うコミュニケーションスキルは特に重要です。メールやチャットの場合は伝えたいことを簡潔にまとめるようにしましょう。

そして、文章のコミュニケーションにはタイピングのスピードも必要です。タイピングが苦手な方は下記の「寿司打」というタイピング練習サイトを使ってタイピングのスピードをアップしましょう。

参考サイト:寿司打

杉田 早保

キャリアアドバイザー

杉田 早保

4つのスキルの中で一番重要なものは「設計や構築のための実装スキル」といえます。

もちろんその他のスキルも重要ですが、何よりも重要なのはネットワークエンジニアの土台をしっかり作ることです。そのうえでさまざまなスキルを身につけることで、より自分の思い描くキャリアパスを実現できます。

ほかのスキルはネットワークエンジニアの業務に取り組むことで伸ばしていくことが可能です。だからこそ、きちんと設計や構築の業務をおこなっていくのがおすすめなのです。まずは土台作りのため、ネットワークに関するスキルを重点的に伸ばしていきましょう。

キャリアパス実現のために資格取得を目指そう

キャリアパス実現のためには資格取得も有効な手段です。資格取得で自分のIT知識を増やしてスキルアップにつなげましょう。未経験者の方であっても、資格合格を足掛かりにしてキャリアパスの実現に大きく近づけることも可能です。

ここではスペシャリスト向けの資格とマネジメント向けの資格について紹介します。自分のキャリアパスに合った資格を見つけて計画的に勉強をして合格を目指しましょう。

スペシャリストの資格

スペシャリストの資格はエンジニアのスキル証明をする手助けになります。未経験者の方でも取得すると転職で有効に働きキャリアパスの選択肢も広がります。

ネットワークエンジニアとして業務を始めた方でも、キャリアパスの幅を広げるために新しく資格を取得することは大事です。日々、勉強を続けることが自身のスキルアップとキャリアパスの実現につながります。

ここではネットワークエンジニアになって、スペシャリストのキャリアパスに進むために有効な資格について紹介します。特に上位資格は希少価値が高く、取得後は会社での待遇面が上がったり転職で収入アップも狙えます。積極的に上位の資格にチャレンジしましょう。

Cisco認定資格:CCNP

CCNPはシスコシステムズ認定のCCNAの上位資格になります。CCNAは未経験者からネットワークエンジニアを目指す場合の登竜門的な資格の位置づけですが、CCNPは経験者向けの資格です。実務経験3年以上のネットワークエンジニアを対象にしています。

CCNAを取得してネットワークエンジニアとしてさらにキャリアアップを考えている方には必須の資格です。Cisco機器を使ったネットワーク構築のスキルが身につくため、ネットワークの設計や構築業務のキャリアパスには非常に有効です。

難易度の高い資格ですが、ネットワークエンジニアを究めたい方は最初はこちらの資格取得を目指しましょう。

CCNAとCCNPについては以下の記事で詳しく解説しています。

LPI認定資格:LPIC level-2

LPIC level-2はLinuxのサーバー構築のスキルを証明できる資格です。インフラエンジニアのキャリアパスを考えている方は取得したい資格です。DNS、Web、Mail、FTPなどインターネットでよく使われるサーバーの構築の知識とスキルを習得できます。

LPIC level-2認定には、事前にLPIC level-1の合格が必要になります。これからLinuxを触る方は先にLPIC level-1を目指しましょう。

また、LPICでなくLinuCという国内向けのLinuxのスキルを証明できる資格を運営しているLPI-JAPANから「Linuxサーバー構築標準教科書」が無料で提供されています。こちらの教科書とセットで勉強することでさらにサーバーの構築の理解も深まるでしょう。

LPICで身に付くスキルについてはこちらで詳しく解説しています。

参考サイト:Linuxサーバー構築標準教科書

AWS認定資格:ソリューションズ・アークテクト・アソシエイト

AWSクラウドのITインフラのスキルを証明できる資格です。クラウドエンジニアのキャリアパスを考えている方は最初はこちらの資格取得を目指しましょう。

クラウドを利用する企業は年々増加していますので、それにともなってクラウドを扱えるエンジニアの需要も高まっています。

また、クラウドのITインフラの知識は、クラウドでサービスを立ち上げるためには必須です。そのため、開発系エンジニアのキャリアパスにも有効な資格です。

参考サイト:AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト

国家資格:ネットワークスペシャリスト

ネットワークエンジニアの最高峰の国家資格です。非常に難易度の高い資格ですが、ネットワークエンジニアを究めるキャリアパスのためには取得したい資格です。

ネットワークの知識だけで解ける問題以外にも、ネットワーク技術をいかに使って課題を解決するかということに焦点を当てた問題も出題されるため、マネジメントのキャリアパスにもおススメです。

取得後は大きなキャリアアップを狙えます。ここ数年の最年少の合格者は10代なので、未経験者の方でもしっかりと準備をすれば十分合格は可能です。

ネットワークスペシャリストの試験についてはこちらで詳しく解説しています。

LPI-Japan認定資格|HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル1

LPI-Japan認定のWebの基礎知識が身につく資格です。セキュリティエンジニア、開発系エンジニアのキャリアパスにはおススメです。

範囲が広く覚えることも多いため難易度は少し高めですが、Web技術の基本的な知識を身につけるための1番の近道の資格です。レベル2になると合格のためにはJavascriptのプログラミングスキルも必要になります。

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「IT業界に転職したいけど、何を勉強すればいいかわからない」という悩みを持っている人は、まずはネットワークエンジニアをめざしてみてください。ITサービスとは切っては切れないネットワークを支えるネットワークエンジニアは、今後も需要は増えていく魅力的な職種です。

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記事の監修責任者

飯塚 寛也

エンジニアとして移行調整・NW更改作業・クラウドシステムの設計・構築等を手掛ける。 入社2年目でネットワーク最高資格であるCCIEの筆記試験に合格。 人材開発室にてCCNA/CCNPの勉強会を50回以上開催、100名以上の合格者を輩出し、スクール事業の礎となる。
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