CCNAの合格点は? 試験改定後の傾向や勉強方法を解説
2022.04.27
LPIC(エルピック)はLinux技術者の認定資格の一つで世界標準の資格です。IT業界に転職を考えている方、経験者でもスキルアップを考えている方の中には「LPIC」という資格に興味をもっている方もたくさんいるのではないでしょうか。
ここではLPICについて、最初のスタートラインに立って、資格の内容、取得のメリットと、勉強方法まで解説します。
目次
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サーバで使用されているオープンソース系のOSはほとんどがLinuxです。そのためLinux技術者の認定資格であるLPICを取得することはサーバエンジニアを目指す方であれば必須と言っても過言ではありません。
逆に言えば、LPICの知識やスキルはサーバエンジニアであれば業務を行っていく上では標準のスキルと言えます。また、LPICは非常に人気のある資格でITmediaでは取得したい資格ランキングで過去に8年連続1位となっています。
関連記事:Linux(リナックス)って何|意味や用途を完全解説
Linux技術者としてスキルを証明できる資格はたくさんありますが。LPICは非営利組織のLinux Professional Institute (LPI) が運営する世界標準の資格です。国家資格と違い世界標準の資格であるため、日本以外の国でエンジニアとして業務を行う場合でも、Linuxのスキルを証明するための資格として有効です。
試験内容は特定のベンダーやメーカーの技術に関するものでなく中立の試験内容です。2018年6月末の時点で日本国内のLPICの受験者数は合計で20万人以上で、世界中の認定者の30%が日本となっています。Linuxのスキル証明の資格として国内ではかなりたくさんの人にLPICが選ばれているということがわかります。
LPICとは別にLinuCという資格があります。同じLinuxのスキル証明の資格ですがこの2つは運営団体が異なり別の資格です。LPICは2001年から認定が開始され、当初はLPI-JapanがLPICの資格を運営していました。
その後、2018年からLPI-JapanはLPICの運営をやめて、日本市場向けのLinux技術者の認定資格としてLinuCを開始したという経緯があります。現在のLPICの運営団体はLPI日本支部となってます。LPICは世界市場向けの資格、LinuCは日本市場向けの資格と認識しておけば良いでしょう。ただ、Linux技術者の認定資格として試験の難易度と内容はほとんど変わりません。
LPICの資格のグレードランクは3段階になっています。Level-1からLevel-3までのランクに分かれています。Level-1はLinuxのシステムの基本操作に関する試験です。Level-2はサーバ構築に関する試験です。Level-3から「Windowsとの混合環境」「セキュリティ」「仮想」の3つ各専門分野の試験に分かれます。
Level-3からはLinuxに関する高度な知識とオペレーション能力に加えて、WindowsOSや仮想OSなどの技術知識も必要になり、Linux以外の勉強も必要です。実務経験のある高度なLinux技術者でも簡単に合格することは難しいでしょう。
サーバエンジニアを目指す方は、まずLevel-1からスタートしてLevel-2までを目標にして、Level-3からは自身の実務で必要と思われる専門分野と相談して試験を受けるのがいいでしょう。
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サーバなどのネットワーク機器のOSにLinuxが使われるケースが非常に多いです。そのため、LPIC取得はLinuxのスキルを証明できるというメリットはもちろんですが、資格取得で得た知識は実務で非常に役に立ちます。
未経験者であっても実務で活かせる知識が身につくため転職やスキルアップでLPICの取得は有利です。ここでは、具体的にLPIC取得のメリットについて紹介します。
サーバ構築で使用されるオープンソース系のOSはほとんどがLinuxです。構築作業における作業ディレクトリの移動、ファイルの設定変更などの基本的なコマンドライン操作はLPIC取得の勉強で身に付きます。
また、構築後のサーバの運用・保守でも、システムの状態を知るための各種確認作業から設定変更まですべてLinuxのオペレーションになります。そのため、サーバエンジニアである限りLinuxオペレーションは必須であり、LPICを取得する事は非常にメリットが高いです。そして、LPICではLinuxOSの内部動作についての知識も習得でき、サーバの構築・運用を体系的に理解することができます。サーバ構築・運用の知識やオペレーションスキルがあれば即戦力があると認められ、転職やスキルアップでも有利になる事は間違いありません。
サーバだけでなく、FW(ファイヤーウォール)、LB(ロードバランサー)などの高度な機能を持ったネットワーク機器もLinuxをベースにして作られている場合が多いです。これらの機器は総称してアプライアンス製品と呼ばれ、メーカーによって各製品専用に開発されたアプリケーションがLinuxOSの上で動作しています。
そのため、設定などのオペレーションを行う場合はアプリケーション専用のコマンドを実行することになりますが、実行コマンドによってはLinuxのコマンドをそのまま使える場合もあります。また、実行コマンドや扱うファイルは異なってもLinuxOSで作られているため、LPICで学ぶファイルパスやディレクトリの考え方などのファイルシステムの概念は基本的に同じです。
サーバやネットワーク機器がLinuxOSで作られているため、自社の社員にはLinuxのスキルを身につけて欲しいと考える企業が多数あります。そのため、資格取得に対する奨励金を支払う企業もあります。
場合によっては毎月の給与に手当として支給する企業もあります。LPIC取得でLinuxの知識を身につけてスキルアップと収入アップを獲得しましょう。
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LPICに合格するためには、試験の内容を理解して勉強していかないといけません。Linuxに関する試験ではありますが、どんな内容の試験かを把握して、効率の良い勉強をする必要があります。特にLinuxを触ったことがない人にとっては勉強を始める前に何から手をつけていいか、受験の前提条件や準備方法で疑問があるかもしれません。まずは勉強を始める前の素朴な疑問点から解消しましょう。
LPICの受験については必要な前提資格はありません。経験者、未経験者問わず誰でも受験可能です。受験のためには「LPI ID」が必要です。まず下記のサイトでアカウントを作成しましょう。
登録にはメールアドレスが必要になります。登録が完了すると「LPI ID」が発行されますのでそれを大切に保管して下さい。こちらは試験を受けるために必要になります。アカウント作成後は自分のマイアカウントにログイン出来るか下記で確認しましょう。今後、試験の履歴などはマイアカウントで管理する事になります。
参考サイト:LPI ID登録ページ
各レベルの試験内容についても把握しておきましょう。
Level-1の認定には101と102の2科目の試験に合格する必要があります。101はLinuxの起動からシステム単体の動作確認から、各ファイルの基本的な操作などシステム管理に関する試験です。
102はネットワーク設定やスクリプトなどの試験で少し難易度が上がります。level-1は一言で言えば、LinuxシステムをWindowsのようなクライアントのPCとして使う場合の基本的な設定や確認に関する試験です。
Level-2の試験はサーバ構築に関する試験です。LinuxOSはサーバ用途として使われる場合が多いため、Level-2の試験はもっともLinuxの実運用に関連する試験と言えます。201と202の2科目の試験に合格する必要があります。
level-1と比べて出題範囲は広範囲です。ボリュームの量で言えばLevel-3の専門分野より遥かに多いです。DHCP、DNS、Web、FTP、メールなど実務で一般に使われるサーバ全般の問題が出題されます。それに、加えて運用のためのストレージやシステムのリソース管理に関する問題も出題されます。まずはLinuxをネットワークに接続してサーバを構築するところから勉強していきましょう。
300の1科目の試験に合格する必要があります。Active DirectoryやLDAPなどのディレクトリサービスと、SambaやNetBIOSなどの知識も必要になってきます。これら技術の単体の知識に加えて、Windowsサーバの知識も必要になります。
Active Directoryはどこの会社でもほぼ使われていますので会社の情報システム部で業務をしたいと考えている方は、スキルアップのためにこちらの合格を目指すと良いでしょう。
303の1科目の試験に合格する必要があります。暗号化やSSLサーバ証明書などのセキュリティ技術に関する試験です。VPNやLinuxのパケットフィルタリング機能などのネットワークの知識も必要になります。
ネットワークエンジニアから将来はセキュリティエンジニアとしてスキルアップを考えている方は、こちらの合格を目指すと良いでしょう。
304の1科目の試験に合格する必要があります。dockerやVirtual Boxなどサーバの仮想化技術全般に関する試験です。通常、サーバはリソースを効率良く使うために1台の物理筐体の上に「ハイパーバイザー」と言われる仮想OSの上にLinuxOSやWiondwsOSなどをインストールして、各OSの上でサーバを立てて複数のサーバを運用するケースがほとんどです。
そのため、サーバエンジニアとして仮想化技術を使う事は当たり前になっています。システムを最初から構築するインフラエンジニアとしてスキルアップを目指す方はこちらの合格を目指すと良いでしょう。
試験はピアソンvue公認のテストセンターに行ってPC上で実施するCBT(Computer Based Testing)の試験です。LPICの試験時間は全試験90分で問題数は約60問です。1問当たり1分30秒のペースで解答する必要があります。
出題と解答の形式は、「複数の選択肢から1つ選ぶ問題」「複数の選択肢から複数選ぶ問題」「キーボードから入力させる問題」の3通りの出題形式です。キーボードから入力させる問題は実行や確認のコマンドを入力させたり、ファイルパスなどを入力させる問題が出ますので、半角入力を間違えて全角入力にしたり間違って不要な半角スペースを入力して不正解にならないようにしましょう。
また、わからない問題は飛ばして、問題の最後まで行って戻ってきて考え直すという事もできますので、時間配分にも気をつけて落ち着いて解答しましょう。
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試験を受ける前にLPIの公式サイトでアカウントを作成して「LPI ID」を取得しておきましょう。受験の申し込みはピアソンVueのページから行います。
参考サイト:ピアソンVue
2021年5月時点のLPICの受験料はLevel-1からLevel-3までの1科目の値段はすべて同じで15,000円です。受験料についてはLPIが世界中で適正価格を定めています。日本の最新の受験料を知りたい方は下記の公式サイトでチェックしましょう。
参考サイト:LPIC 受験料
受験料の支払方法は「クレジットカード払い」「バウチャーの購入」「銀行振込」「現金払い」の4つの方法があります。バウチャーとは有効期限のある受験チケットです。バウチャーを購入して限られた期間内に受験を受ける必要があります。
複数のチケットを購入して割引になったり、場合によっては期間限定で安くなったりすることもあります。また、LPIと提携しているサイトでバウチャーを購入できる場合もあります。「LPIC」 「バウチャー」で検索してみるとたくさんの販売サイトが出てきますのでこちらで受験料を安くするという方法を検討してみるのもいいでしょう。あと、バウチャーの販売については転売も存在しますので購入するには注意も必要です。
参考サイト:ピアソンVue 受験料の支払方法
LPICは国家資格のように受験申込の期間や特定の試験日はありません。自分のスケジュールに合わせてピアソンvueで申し込んで、テストセンターに問い合わせて受験日を予約します。テストセンターによって受験日の予約方法や、休みの日が異なりますので、自分が受験したいテストセンターをピアソンVUEのテストセンターリストから確認しましょう。
参考サイト:ピアソンVUE テストセンターリスト
試験の申込前にLPIの公式サイトでアカウントを作成して「LPI ID」を発行しておきましょう。申し込みには「LPI ID」が必要になります。
参考サイト:LPI ID登録ページ
LPI IDの発行が完了したら、下記のピアソンVueの公式サイトから試験を申し込みます。
参考サイト:ピアソンVue公式サイト
試験の申し込みまでの流れは下記になります。
①「登録・試験の予約」のプルダウンから受験者ホームをクリック
②画面の下の「試験プログラムの検索」をクリック
③試験プログラム検索(A-Z)の項目の「L」をクリック
④「LPI | Linux Professional Institute認定試験」を選択
⑤画面右下の試験一覧をクリックして受験する試験番号を選択
⑥受験する言語の選択
⑦ピアソンVueのアカウントを作成します。ここでLPI IDが必要になります。
※ピアソンVueのアカウントを新規作成した場合は1営業日以内に登録メールアドレス宛てに確認メールが届きますが作成のタイミングによってそれ以上かかる場合もあります。
⑧作成したピアソンVueのアカウントでログインして支払い方法を選択
ピアソンVueのアカウントとLPI IDを発行したアカウントは別になります。今後LPICの試験を継続して受験するためには必要になりますので、ログイン情報はそれぞれ大事に保管してください。
試験はCBTのため試験結果はテスト終了後にすぐにPCの画面上で表示されます。合格証書は後日LPIのアカウントで登録した住所に後日郵送されます。
Level-1からLevel-3までの各グレードの認定の方法ですが、Level-1の認定を受けるためには101と102の2科目の試験に合格する必要があります。そして、Level-2の認定を受けるためにLevel-1の認定を受けて201と202の試験の2科目に合格する必要があります。
上位の認定を受けるためには下位のLevelの認定を受けている事が前提になります。ただし、試験はどのLevelからの試験でも受験は可能です。先に201と202に合格して後で101と102に合格してLevel-2の認定を受ける事も可能です。またLevel-3に関しては専門分野の資格で、Level-2の認定を受けて、300(混合環境)、303(セキュリティ)、304(仮想化)のどれかの試験に合格する事でそれぞれの専門分野のうち1科目の試験に合格することで認定されます。
LPICの有効期限は5年です。5年以内に同じLevelの認定に必要なすべての科目に合格するか、上位の認定に必要なすべての科目に合格する事で認定期間の更新ができます。再認定の場合はスキルアップのために上位の試験にチャレンジしましょう。
LPICにはLevel-1の入門者レベルからLevel-3の上級レベルまであります。Level-1の難易度は入門者レベルで学生や新卒の方でも取得されている方は多数います。そして、Level-2からはサーバ構築の問題がメインになり、出題範囲も広く難易度はLevel-1より大きく上がります。Level-2以降は実務経験者向きの資格と言えます。ここではまず、各レベルの難易度についても理解しておきましょう。
LPICの各グレードランクのITスキル標準のレベルと想定される実務のレベルは下記の通りです。
グレードランク | ITスキル標準レベル | 実務レベル | 実務内容 |
---|---|---|---|
LPIC Level-1 | レベル1 | 初級者 | サーバの運用 |
LPIC Level-2 | レベル2 | 中級者 | サーバの設計・構築 |
LPIC Level-3 | レベル3 | 上級者 | サーバ連携の設計・構築 |
上記はあくまで経済産業省の基準で、実際の難易度と必ずしも比例するとはかぎらないという事は理解しておきましょう。Level-2はITスキルレベル2で、ネットワークの入門資格であるCCNAと同じ位置づけですはありますが、LPIC Level-2は入門レベルの資格ではありません。
サーバ構築のためのサーバアプリケーションの設定からチューニング技術まで広範囲に渡って問題が出題されます。また、Level-2でもネットワークの問題が出ますがパケットキャプチャに関する問題から実運用で使うネットワーク関連のコマンドも出題され、CCNA以上のネットワークの知識は必要になります。その他、Level-2の合格率は公開されていませんが、ネット上で合格率は20~30%と言われています。
ITスキルレベル3の応用技術者試験の合格率は20%ほどであることからLevel-2の難易度はITスキルレベル3クラスと言えます。また、さらに上のLevel-3は難易度は上がりますが試験科目が1科目という事から、スキルレベル3と4の間くらいと考えるのが妥当でしょう。
LPICの合格ラインは65%から75%です。LPICの試験の得点は200点から800点満点の範囲です。受験するだけで無条件で200点がもらえる仕組みになっています。問題の配点には公開されていませんが、IT学習サイト「ping-t」の合格体験記を見ると500点の後半くらいの点から合格が出ています。600点越えれば合格ラインは突破と考えて良いでしょう。
LPICの合格に必要な勉強な時間には個人差があるでしょう。勉強時間についても同様に「ping-t」の合格体験記を見るとLevel-1の1科目当たり2週間~1ヶ月で合格されているようです。2科目で合格なのでLevel-1の合格には1ヶ月~3ヶ月ほどかかる計算になります。
それ以上の上位の資格となるとそれ以上に時間がかかると思われますのでLevel-2はLevel-1の倍の時間が必要と思われます。また、Level-3に関しては試験は各専門分野で1科目で、Level-2の1科目より難易度が上がる事を考えれば4ヶ月以上はかかると考えて良いでしょう。ただ、合格にはLinuxと連携する技術の知識が必要になり、windowsサーバや仮想などの連携技術についての未経験者であれば半年の勉強時間は必要でしょう。
グレードランク | 勉強時間の目安 |
---|---|
LPIC Level-1 | 1か月~3か月 |
LPIC Level-2 | 3か月~半年 |
LPIC Level-3 | 4か月以上 |
LPICの合格率については公開されていませんが、2018年までにLPICを運営していたLPI-Japanの発表によると2016年時点での日本国内のLPICの累計受験者数は27万4000人で認定者の合計は9万7千人以上です。
認定者の内訳はLevel-1が6万5,000人以上、Level-2が2万人以上、Level-3が約1万1,000人となっています。Level-2以上の認定者がLevel-1と比べてかなり少なくなっていることから、Level-2から大きく難易度が上がることがわかります。
LPIC Level-1はLinuxの基本的な操作とシステム管理の問題です。サーバ構築や他のシステムやサービスとの連携に関するような複雑な問題は出ません。Linux入門者向けの内容となっており、学生または新卒でも取得されている方は多数います。
「実行コマンド」「関連ファイル」「用語」の3つを実機を操作しながら、知識が定着するまでひたすら反復練習を重ねる勉強方法で十分合格が可能です。試験内容は、Linuxのシステムを理解して通常操作をできる人であれば、基本的な知識だけで解答できるレベルの問題ばかりです。言い換えれば、コマンド操作をすらすらを実行できるレベルであれば暗記中心で合格は狙えます。
Linuxを初めて触る方は、たくさん手を動かしてコマンド操作になれるところから始めましょう。
LPIC合格のためにはLinuxコマンドを実行してオペレーションとセットで体系的に知識の定着を行うのがポイントです。コマンドやファイル名を単に覚えるよりも、自分で操作をしてどんな動作になるかを確認しながら勉強して行く方がLinuxの習得が早いです。そのためには、まずはLinuxの環境を手にいれて、コマンドをどんどん実行して手を動かすところから始めましょう。
LPICの勉強のために、まずはLinuxを実行出来る環境を手に入れましょう。初心者の方の中には実行環境を作れずに勉強まで進まないという方もいると思います。まずは実行環境を作る方法または入手方法のメリットとデメリットを整理しましょう。
AWSやAzureなどのクラウド上で、webの画面に従って数回クリックでLinuxの実行環境を作ることができます。短時間で簡単に環境をつくることができます。ただクラウドは基本的に従量課金制です。
金額と相談して使わないといけないというデメリットがあります。また、クラウドで実行環境を作る前に、アカウント作成や支払い方法の手続き、クラウドの操作するためのコンソールを理解する必要があり前段階での準備が必要になります。
VMWareやVirtulBoxなどの仮想ソフトを自分のPCにインストールしてその上にLinux環境をつくることできます。無料で環境を作ることは可能です。一度作ってしまえばローカルのPCで使い放題です。
デメリットとしては実行環境の構築に少し時間がかかったり、スペックの低いPCの場合はメモリやCPUが足りずに重くなります。また、構築には仮想の知識も必要になります。
有料の勉強サイトに登録したりスクールに通うことで、Linuxの実行環境を作るところから教えてもらえたり、またはすでにでき上がっている場合もあり、すぐにLinuxの実行環境を手に入れる事が可能です。スクールは使用期間が限られていたり、有料サイトはサブスクリプションになっている場合もあります。
Linuxは基本的にコマンド操作です。Linuxには非常にたくさんのコマンドがあり、LPICの試験はコマンドの用途を理解しておかないと基本的に解答できない問題ばかりです。実務でも試験の勉強でも、Linuxはまずはコマンドを実行するというところからスタートです。
最初はコマンドを覚えるよりもどんどんコマンドを実行して、何か実行される様子を体感的に習得して行く方が良いでしょう。また、コマンド操作をスムーズに行うためにタイピングスキルもセットで上げて行きたいところです。画面を見ながら自分がどのキーボードを打っているかわかるくらいにタイピングの練習も普段からしておきましょう。
LPICの試験では、コマンド、ファイル名、ファイルのディレクトリ名を入力させる問題が出題されます。選択式の問題でも同様でコマンド、ファイル名、ファイルのディレクトリ名を選択させたりと問題の出題形式はワンパターンです。
そのため、コマンドの実行とセットでシステム内でどんなファイルやディレクトリが関連するかを知っておく必要があります。また、それに加えて動作の確認方法と出力結果の見方も理解しておく必要があります。LPICの勉強は「コマンドの実行」と「関連ファイルの動作と確認」をセットで繰り返して知識の定着を図りましょう。
関連記事:現場で使えるLinuxコマンドを習得しよう|就活方法まで徹底解説
LPIC合格のために自分に合った勉強方法を見つけましょう。Linuxのスキルについては個人差がありますので、試験を受けるまでの勉強時間も異なります。まずは、どれくらい勉強時間を確保できるか、自分のLinuxの知識はどれくらいあるか、勉強の環境はどうするかなど各自の状況に合わせて最適な学習方法を見つけましょう。
Web上で練習問題を公開していたり、技術解説を行っているサイトもあります。経験者であればサイトで公開されている問題を何度も解くことでLevel-1であれば合格は可能でしょう。
Level-2からは経験者であっても、Linuxのコマンドを実行できる環境は欲しいところです。また、有料ではありますが、最近ではWeb形式のスクールも存在します。メールで講師へ質問が出来たり、Web上でLinuxの実行環境を提供している場合もあります。未経験者の方でも学習するための環境が整っていればこちらの方法でも合格は可能でしょう。独学の簡易的なサポートだけで十分という方であればweb形式のスクールというのも1つの方法です。
未経験者の方向きの勉強方法です。費用がかかりますが、リアルタイムで講師に質問して疑問点を解消できるというメリットがあります。初心者にとっては少しハードルが高いLinuxの実行環境もスクールで用意されているため資格取得のために勉強環境はそろっています。
ただ、スクールで通学が必要な場合は、社会人など平日に働いてる人はスクールの開講スケジュールと調整が必要になります。スケジュールの調整が可能であれば、短期集中でLPICを取得してスキルアップも可能なため、未経験者の方にはおススメの方法です。
Linuxにある程度知識のある人、または独学でモチベーションを維持できる方向けの勉強方法です。参考書のみで学習する場合は技術解説用の参考書と問題集の2冊は必要です。また、参考書だけの場合は座学中心の勉強方法になるため、Linuxのコマンドを実行して確認しながら勉強することが難しくなります。
実際にLinuxの操作をしたことがない人にとってはなかなか知識が定着しない可能性があります。未経験者の場合はLinuxの実行環境を手に入れる事ができるかがこの勉強方法の効率の鍵になります。
通称、あずき本と呼ばれるLPIC定番の技術解説書です。LPICを受験する人ならほぼ確実に買う定番の参考書です。Linux技術の詳細な解説が記載されていますので初心者、経験者、LPIC受験者問わず持って置くことをおススメします。実務でもこの参考者を持ち込んでコマンドや動作を確認するエンジニアもいる程です。この参考書とセットでLinuxコマンドを実行して理解を深めましょう。
黒本と呼ばれているLPIC定番の問題集です。LPICの知識を確認するために何度も繰り返し解いて問題の傾向を掴みましょう。Linuxの知識が豊富で、問題練習だけで合格を目指したい方であればをこの1冊でも大丈夫でしょう。
サーバエンジニアとしてさらなるスキルアップをするならLinuxサーバ以外のスキルも身につけておきたいところです。
技術スキル以外にもマネジメントスキルや、ネットワークの知識もあればサーバエンジニアという枠にとどまらず、フルスタックエンジニアやプロジェクトマネージャーとしての大きなキャリアアップも可能でしょう。スキルアップの幅を広げるためにもサーバエンジニアなら取得したい資格をご紹介します。
マイクロソフト認定のWindowsのスキルを証明するための資格です。ネットワーク上で動いてるサーバのほとんどがLinuxサーバかWindowsサーバのどちらかです。したがって、サーバエンジニアとしてLPICとMCPの両方を取得する事はすべてのサーバに精通したエンジニアの証とも言えます。
そのため、Windowsサーバのスキルを手に入れるためにもこちらの資格も取得しておきたいところです。また。LPIC Level-3でもWindowsサーバについての問題が出題されますが、Level-3の前にWindowsサーバの基礎を固めておくという意味でもこちらの勉強をするのも良いでしょう。
シスコシステムズ認定のネットワークの入門的な資格の1つです。CCNAはネットワークエンジニアの登竜門的な資格ではありますが、サーバエンジニアであっても資格取得のメリットはあります。
サーバは構築後はネットワークに接続して運用され、サーバとネットワークは切り離せない関係にあります。そのため、サーバエンジニアはネットワークの知識は必要になります。また、ネットワークとサーバの両方のスキルを持つことで業務の幅やスキルアップの選択肢も増えます。LPICでもネットワークに関する問題は出題されますが、よりネットワークについて知識を深めるためにもこちらの資格取得を目指していきましょう。
関連記事:ネットワークエンジニアに必要な勉強方法5選|おすすめの資格も紹介
システムの運用におけるベストプラクティスを体系化した資格です。サーバは構築フェーズが完了したら、運用フェーズに移ります。そして、機器が故障したりバージョンアップが必要になったら再び設計や構築のフェーズに移ります。
システムを稼働し続けている間はサーバの構築と運用が繰り返されます。サーバエンジニアにとって技術スキルは必要ですが、サービスを継続して安定稼働させるための運用マネジメントのスキルも必要です。サーバ運用のためのマネジメントスキルを身につけるために、こちらの資格も合わせて取得しておきたいところです。
Linuxがサーバ用のOSとして広く使われているため、Linuxのオペレーション能力はサーバエンジニアとして必須のスキルです。また、インターネット登場以来、web上のサービスは増加し続けているためサーバエンジニアの需要はますます拡大されると考えられます。サーバエンジニアになるためには、まずはLPIC Level-1の合格を目指しましょう。
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