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2022.04.27
「インフラエンジニアってどのような仕事をするの?」「インフラエンジニアになるためにはどんなスキルが必要?」と疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。
インフラエンジニアは、ITインフラ全般の構築から管理まで幅広くこなすエンジニアです。この記事では、インフラエンジニアの業務内容とその範囲、そして必要とされるスキルからキャリアパスまで解説します。
IT業界でキャリアアップを目指す人にとってインフラエンジニアは有望な選択肢の一つなので、ぜひ検討してみてください。
目次
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インフラエンジニアとは、ITシステムを構築するために不可欠なサーバーやネットワークなどの設計・構築や運用・保守などを担当するエンジニアのことです。インフラエンジニアはプログラミング言語以外のすべてが業務範囲なので、仕事の種類も内容も多岐に渡ります。さらに、近年のクラウドサービスの利用拡大やIoTの利活用などの影響もあるため、新しい技術を利活用して業務をおこなうインフラエンジニアの需要は、今後さらに高まるといえるでしょう。
ここでは技術的な面から「ITインフラの何を構築して何を管理していく仕事なのか」、業務のポジション面から「どんな内容の仕事をするのか」の2つ側面から、インフラエンジニアの仕事内容について解説します。
インフラエンジニアとは何かを理解するうえで、ITインフラとは何かも整理しておきましょう。アプリケーションは「ネットワーク」「サーバー」「データベース」「プログラミング言語」の4つで構成されています。「ネットワーク」の上に「サーバー」があり、サーバーの上で「データベース」と「プログラミング言語」が連携することでアプリケーションが動いています。
これらの4つを現実の世界にたとえてみましょう。ネットワークという「道路」の上に、サーバーという「店」があって、そこでデータベースという「材料」を、プログラミング言語という「道具」を使って、アプリケーションという「商品」が売られているイメージです。
ITインフラとはプログラミング言語が動くための基盤になる環境のことで、「ネットワーク」「サーバー」「データベース」のことを指します。言い換えれば「プログラミング言語」以外はすべてITインフラなので、インフラエンジニアの業務範囲となります。
インフラエンジニアの業務範囲は、サーバーやネットワーク、データベースなどさまざまですが、基本的には「設計」「構築」「運用」「保守」の4つに分けられます。また、設計・構築を「上流工程」、運用・保守を「下流工程」といった分け方もあります。インフラエンジニアは初めにどのような仕事をするのか、どのようにしてキャリアアップしていくのかを理解して、インフラエンジニアとしてのキャリアパスを具体的にイメージしましょう。
それぞれのフェーズの仕事内容について解説します。
設計では、「要件定義」と呼ばれるどのような機能を搭載するか、どんなシステムを完成させるのかを顧客に確認しながらおこなう作業から始めていきます。実現したいシステムに必要な機能・インフラ環境の提示が設計のフェーズで最初におこなうべき仕事です。
実現したいシステムが固まったら、システムに必要な機器や台数などを割り出して、システムを設計していきます。システムの可用性や冗長性、バックアップなども考慮したうえで設計しなければいけないため、サーバーやネットワーク、クラウドなどのITインフラに関する高度な専門知識が必要です。
構築のフェーズでは、設計の段階で作った設計図をもとにしてインフラ環境を構築していきます。サーバーやネットワーク機器の設置や接続なども構築業務の1つです。
ただし、物理的なサーバーを準備して構築するのか、クラウド上に仮想サーバーを構築するのかで業務内容は大きく変わります。インフラエンジニアは、決められた設計図通りにシステムを構築しなければなりません。基本的に構築作業はチームで役割分担したうえで、決められた期日通りにシステムを使える状態にしていきます。
システムを構築した後は、完成したシステムを運用していきます。運用のフェーズでは、システムが正常に動くための業務を中心におこないます。
完成したシステムは、基本的に24時間365日体制で運用するケースが一般的です。インフラエンジニアは、障害発生時にどのような対応をおこなうのか、どの部署に連絡するべきかなどを詳細に決める必要があります。また、システムを正常に動かすために、夜間対応している保守・監視のメンバーに障害発生時に指示を出したり、連携したうえで復旧対応をおこなったり、幅広い業務を担います。
保守のフェーズでは、システムの障害・トラブルがあった際の復旧対応が主な仕事です。24時間365日体制で監視をしているメンバーから連絡を受けたら、決められた手順書通りに復旧対応をおこないます。
システムが長時間に渡って停止すれば、顧客サービスをユーザーが使用できないなどの悪影響が出てしまうため、障害の原因をいち早く把握して、迅速に対応しなければなりません。保守を担当するメンバーは、夜中・休日であっても連絡を受けたら復旧作業をおこなうため、体力的にも精神的にもハードだといえます。
インフラエンジニアの仕事の技術領域は「ネットワーク」「サーバー」「データベース」に加えて、近年ではサイバー攻撃の増加が社会問題となり「セキュリティ」もITインフラの技術領域の一つとなっています。
そのため、インフラエンジニアは主に「ネットワークエンジニア」「サーバーエンジニア」「データベースエンジニア」「セキュリティエンジニア」の4つに分かれます。
また、ITインフラはすべての技術が密接に関係して動いているため、ネットワークエンジニアであってもサーバーについての知識も必要となり、サーバーエンジニアであってもネットワークやデータベースの知識は必要です。
それぞれのエンジニアが一つの技術領域の知識だけで業務が成り立つことはほとんどないということは理解しておきましょう。
ネットワークエンジニアは、ネットワークの構築・管理をするエンジニアです。具体的にはルーターやスイッチなどをはじめ、ファイアウォール(FW)、ロードバランサー(LB)などサーバー以外のネットワーク機器も管理します。
ネットワークエンジニアの仕事は、経路制御(どこに転送するか?)、アクセス制御(どこへの転送を許可するか?拒否するか?)、トラフィック制御(転送量をどれくらいにするか?)の3つの機能をネットワーク上で実装することです。
また、オフィス内で電話を使うために設置されるPBX(構内交換機)や、光ファイバーのネットワークを接続するための光伝送装置、Wi-Fiのアクセスポイントのような無線機器など、データ転送のためのネットワークにかかわるところはすべてネットワークエンジニアの業務範囲です。
そのほかにもネットワークに通信障害が起こってないか24時間監視をするNOC(ネットワーク・オペレーション・センター)に常駐して、障害時の復旧も対応する仕事もあります。
ネットワークエンジニアについて詳しくはこちらの記事で解説しています。
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サーバーエンジニアは、サーバーの構築・管理をするエンジニアです。具体的にはLinuxやWindowsサーバーなどのサーバー用OSのインストール、各種サーバーアプリケーションのインストールと設定をしてサーバーを構築します。
サーバーをネットワークに接続するためのサーバーのネットワーク設定もおこないます。一つの物理サーバーの上で複数の仮想サーバーを運用する場合は仮想環境も構築します。
そのほか、プログラミング言語やデータベースが連携する場合に必要なライブラリやモジュールなどのミドルウェアのインストールもおこなって、マイグレーションと呼ばれるアプリケーションとデータベースの連携も準備します。
サーバーエンジニアの仕事は、インフラエンジニアの中ではほかのエンジニアと比べて業務範囲が広いので、ネットワークを含め幅広い知識が必要になります。
システム運用後はサーバーの障害時に復旧をしたり、OSやミドルウェアのバージョンアップ作業などもおこないます。
サーバーエンジニアについてこちらの記事でより詳しく解説しています。
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データベースエンジニアは、データベースの構築・管理をするエンジニアです。具体的には商用の製品である「Oracle Database」「Microsoft SQL Server」や、オープンソースで使える「MySQL」などのデータベースのインストールをしたうえで、SQL言語を使ってデータベーステーブルを構築します。
近年では大容量でデータ形式が多様な「ビッグデータ」を使うために、SQL言語を使わないNoSQLのデータベーステーブルも構築します。プログラムとデータベースは連携して動くため、データベースエンジニアにはプログラミングのスキルも必要になります。
また、システム運用後はデータ量の増加にともなうパフォーマンス低下を防ぐために、サーバー最適化のためにデータベースのチューニングもおこないます。
小規模なデータベーステーブルの構築の場合は、プログラミングをする開発者がデータベースを構築する場合もあるので、データベースエンジニアとプログラマーを1人のエンジニアが兼任することもあります。インフラエンジニアと開発エンジニアの両方で業務をするのも特徴です。
データベースエンジニアについてはこちらの記事がより詳しいです。
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セキュリティエンジニアは、システム全体を外部の攻撃から守り、リスクの対応をするエンジニアです。具体的には、シグネチャと呼ばれるウィルスや脆弱性の通信を検知するプログラムが組み込まれたIPS/IDS、WAFといったアプリケーションの通信をチェックする機器の構築から運用後のチューニングまでおこないます。
近年ではファイアウォール(FW)とIPS/IDS、WAFの機能が一体になったUTMも構築します。
そのほか、システムが外部から攻撃を受けてないか24時間監視をしているSOC(セキュリティ・オペレーション・センター)に常駐して、外部から攻撃があった場合にネットワーク、サーバー、データベース、プログラミングの観点から分析して攻撃に対処します。
セキュリティエンジニアについてはこちらの記事で解説しています。
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業務の各ポジションごとでもインフラエンジニアの業務内容は多岐に渡ります。システム導入時の要件定義や設計から、導入後の運用・保守までさまざまです。
しかし、導入から運用・保守まで各フェーズが変わっても、システムを安定して動かすためには何をするべきかという課題解決は全フェーズ共通でおこないます。設計のポジションであっても、運用業務を理解してシステムを安定して管理していくにはどうするべきかを考慮する必要があります。
各ポジションが独立した業務であっても、システムの安定稼働のために各フェーズが深いつながりをもって動いているということは理解しておきましょう。
テクニカルマネージャーは、エンジニアのリーダーのポジションに当たります。企業によってはアカウントSEや、フロントSEなどと呼ばれる場合もあります。プロジェクトのフロントに立って顧客の窓口対応をおこない、顧客との会議でシステムの説明をします。内部的にはエンジニアをまとめて業務上の技術的なサポートをおこないます。
システム導入初期は顧客のヒヤリングや要件定義に始まり、システムの仕様の確定、製品の選定をおこなって全体の方向性を決めていきます。場合によってはプロジェクトマネージャーを兼任することもあり、システムの見積もり、顧客とのスケジュール調整、全体のタスク管理も担当します。
システムの導入後も障害時には復旧までの間の顧客への説明対応の責任も負い、ほかにも運用後の課題解決のためのサポートもおこないます。システムを導入した顧客にとっての、技術問い合わせや相談をするための総合的な窓口の役目も果たします。
設計・構築エンジニアは、システムを具体的に作っていくエンジニアです。設計のフェーズでは、要件定義に基づいた「基本設計書」を作ります。
さらに基本設計書をもとに、システムを設定するために必要なパラメータを記載する「詳細設計書」を作ります。設計上、パラメータを確定できない場合は動作検証も実施して、詳細設計書で確定したパラメータをもとに設定します。詳細設計書は設定のためのパラメータが記載されているため単に「パラメータシート」と呼ぶ場合もあります。
構築フェーズでは作業前には、作業手順書の作成や、導入時の機器の正常性を確認するためのテスト手順書や試験表も作ります。作業当日は事前に作った作業手順書やテスト手順書をもとに作業をおこないシステムを構築します。
場合によっては、導入後のバージョンアップ作業や保守期間が終わった機器の交換作業も設計・構築のエンジニアが兼任することがあります。
運用・保守エンジニアは、動いているシステムを維持・管理するエンジニアです。構築時にはシステムが突然停止した場合でも業務影響を最小限にするために、ほとんどのシステムは障害時にバックアップに切り替えられるようになっています。
それでも、いつ・どんな障害が起こってシステムが停止するかわからないため、構築後のシステムは正常に動いているか常時監視されており、障害が起こった場合は運用や保守をしているエンジニアが復旧作業をします。
通常の運用はシステムが正常に動いているか機器のアラートやログの確認を常時おこなうルーティーン作業になります。場合によっては運用機器に簡単な設定を追加したり、設計が必要ないレベルでの構築業務をする必要があります。
そのほか、業務の内容によっては24時間365日のシフト勤務もあります。
サポートエンジニアは、ハードウェアやソフトウェアなど、製品の技術サポートを担うエンジニアです。主にメーカーまたは、メーカーと代理店契約を結んだ企業に所属しているエンジニアです。「カスタマーサポート部」「製品主管部門」などと呼ばれる部署に所属して、製品の動作検証や仕様の確認、機器を販売した顧客に対して販売後のサポートをします。
運用・保守エンジニアから、運用している機器についての製品の技術的な質問に対して回答をしたり、製品に不具合があった場合は動作検証して仕様を確認することもあります。また、運用・保守エンジニアから機器の故障の連絡があった場合は、機器の交換もおこないます。
運用や保守に特化したエンジニアをフィールドエンジニアと呼びますが、フィールドエンジニアに関してはこちらの記事で具体的な仕事内容などを紹介しています。
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インフラエンジニアの年収は、年齢や業務のポジション、経験の種類と年数、エンジニアの種類、雇用形態によってさまざまです。ここではインフラエンジニアの年収がどれくらいか、各転職エージェントのデータを元に紹介します。
国税庁の民間給与実態統計調査によると、令和元年の日本人の平均給与は436万円です。インフラエンジニアという区分での国からの公式な調査結果はありませんが、各転職エージェントが、求人内容や利用者のデータを元に各エンジニアの平均給与を独自に算出しています。
DODA | マイナビAGENT | 平均年収.jp | 求人ボックス | |
インフラエンジニア | – | – | 550万円 | 545万円 |
ネットワークエンジニア | 455万円 | 455万円 | 655~800万円 | – |
サーバエンジニア | 463万円 | 465万円 | – | – |
データベースエンジニア | 506万円 | 667万円(35~39歳) | 500~1000万円 | 559万円 |
セキュリティエンジニア | 506万円 | 600万円(30歳) | 600万円 | 570万円 |
テクニカルサポート | 409万円 | – | – | – |
運用/監視/保守 | 381万円 | – | – | – |
各社、調査年齢や条件にバラつきがありますが、インフラエンジニアの平均年収は500万円前後の傾向で、データベースエンジニアやセキュリティエンジニアは年収が高い傾向にあることがわかります。
インフラエンジニアの年収をもう少し詳しく知りたいという人はこちらの記事も読んでおきましょう。
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インフラエンジニアはスキルアップ次第で年収1000万円を越えることは可能です。リクナビネクストの調査によると通信インフラ設計・構築のエンジニアの最高年収は1100万円で、LANなどのネットワーク設計・構築のエンジニアの最高年収も960万円となっています。
また、技術スキルに加えてマネジメントスキルを身につけて、スキルの幅が広がることで年収がアップしやすいのもインフラエンジニアの特徴です。年収アップのためにはスキルの幅だけでなく深さも必要になるため、技術スキルとマネジメントスキルの両方を磨いて年収1000万を目指しましょう。
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インフラエンジニアとして業務を続けていくうえで、今後どのように自分のキャリアを築いていくかも重要です。ITインフラの技術習得には1つの技術領域だけでなく幅広く知識や技術を身につけていくことが大事です。
また、エンジニアには技術スキル以外にもマネジメントスキルも必要です。自分にあったキャリアパスの方法を見つけましょう。
今回はインフラエンジニアのキャリアパスを抜粋して紹介していますが、さらに詳しくさまざまなキャリアパスを知りたい人はこちらの記事も読んでおくと良いでしょう。
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技術を極めたい方向けのキャリアパスです。インフラエンジニアの業務範囲はネットワーク、サーバー、データベース、セキュリティと広範囲です。現状、ネットワークやサーバーからデータベースまでインフラ全般を理解して主体的に業務ができるエンジニアは少なく、ITインフラの構築や管理には各分野のエンジニアが必要になります。
もし一人でインフラ全般を扱えるエンジニアになることができれば、仕事を発注する顧客から高い評価で受け入れてもらえることは確実です。また、本人にとっても業務の幅が広がって参加できる案件の種類も増え、ほかのエンジニアより給与的にもスキル的にもリードして市場価値が上がることは間違いありません。
最新技術を積極的に学びたい人や、職人のように技術を極めたい人はスペシャリストを目指しましょう。
管理者やリーダーになりたい人向けのキャリアパスです。ITインフラの構築にはたくさんのエンジニアがかかわります。「エンジニアがどんな業務をおこなっているか?」「エンジニアがどんな問題を抱えているのか?」などプロジェクトは常に管理と問題解決の繰り返しです。プロジェクトマネージャーでも問題解決のためにはITインフラの知識や技術は必須になります。
自分の裁量でプロジェクトを動かしたいという人は、インフラエンジニアとして培った経験やスキルを活かして、問題解決能力の高いプロジェクトマネージャーを目指しましょう。
プロジェクトマネージャーとはどんな職種か、こちらの記事で詳しく解説しています。
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フリーランスエンジニアとして活躍したい方向けのキャリアパスです。フルスタックエンジニアとは複数のスキルを持ったエンジニアのことを指します。
エンジニアとマネジメントの両方ができる。または、ITインフラの構築からプログラミング言語まで扱えてアプリケーションの開発を1人でできるなど、フルスタックエンジニアのスキルはさまざまです。
基本的にプロジェクトは分担作業で特定の技術範囲、特定の業務範囲しかかかわらないということが多いです。そのため、もっと知識や技術を広く習得して自分の手で最初から最後まで対応したいと思うエンジニアや、プロジェクトマネージャーだけどエンジニアの仕事もやりたいと思う人は、フルスタックエンジニアとしてフリーランスエンジニアになるという方法もあります。
また、フリーで業務を請け負う場合は、技術スキル、マネジメントスキルのほかに、経営のノウハウも必要になります。
フルスタックエンジニアに魅力を感じた人はこちらの記事も見ておくと良いですね。
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豊富なIT技術を活かして、顧客の課題解決に貢献したい人向けのキャリアパスです。ITコンサルタントは、企業のIT戦略の策定や新しいシステムの提案、見直しなどを考えます。顧客が抱えている課題を理解するために、経営者やIT部署の責任者、現場メンバーなどにヒアリングしたうえで課題解決策を考えるのが大きな仕事です。
インフラエンジニアとして部署間での調整・ヒアリングなどをおこなった経験があれば、それぞれの現場の意見を考慮したうえで、インフラに関する適切な課題解決策を提案できるでしょう。また、ITインフラに関する豊富な知識を活かし、セキュリティに配慮した障害が少ないシステム設計も提案できます。
ITコンサルタントは、ヒアリングした情報をもとにして、どのようなIT製品を新たに導入するのかや現場でおこなうべきことをアドバイスします。豊富な実務経験が求められるポジションなので、インフラエンジニアとしてさまざまな現場を経験し、IT技術に関する知見を深めることから始めていきましょう。
今の仕事に不安を感じていて、手に職をつけたい人はITエンジニアへの転職がおすすめです。
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未経験からエンジニアへの転職は不安なことも多いはず。ITスクールに通えば、わからないことをすぐに聞いて解決することも可能です。今の仕事を続けながらエンジニアの勉強をしたいという人は、オンライン受講もできます。
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インフラエンジニアは幅広い知識と技術が必要になる仕事で、エンジニアになるにも業務を続けていくのも簡単ではありませんが、メリットもあります。インフラエンジニアを目指すうえでどのような魅力があるのかを知っておくことで、より意欲的に実務・資格勉強などに取り組めるようになるでしょう。
ここではIT業界でたくさんある職種の中で、インフラエンジニアになるメリットを紹介します。
ITインフラの構築は標準のネットワーク技術に加えて、メーカーが独自に開発したネットワーク技術を使う場合がほとんどです。
技術探求心の高いエンジニアにとっては、まだ使われていない技術を検証を繰り返しながら構築する楽しさを感じることもあるでしょう。そして、最新技術でシステムをリリースできたときの達成感はインフラエンジニアならではのやりがいです。
たとえば、サーバーとネットワークの仮想化をするVMware社のvSphere(ブイスフィア)やVMware NSX、L2ネットワークをシンプルに構築できるようにしたCisco社のFabric Extender(ファブリック・エクステンダ)など、ネットワーク技術の書籍だけでは理解や習得が難しいとされるメーカーの独自技術を、構築業務を通して経験できます。
また、新製品のリリースタイミングによっては、メーカーが新しく開発した最新の技術を導入して構築することもあります。
ITインフラの構築業務には大規模な案件がたくさんあります。たとえば、企業用のテナントビルでは必ずネットワークの構築業務があります。病院、ショッピングモール、その他企業のオフィスなど、ビジネス関連の建物には必ずLANの工事が存在します。特に高層ビルになるとオフィスとして借りる企業の数も多くネットワークも大規模になります。
そのほか、企業のデータセンター移設業務という仕事もあります。企業が業務で使っていたシステムを引っ越すため、機器の数やシステムの数など膨大です。また、24時間システムが動いている企業のデータセンター移設になると、いかに業務影響を最小限にしてシステムを切り替えるか綿密な設計が必要になります。
このような大規模なシステムの構築業務は、社外のメンバーも含め、大人数で長期間に渡っておこなわれるケースがほとんどです。システムが完成した際には、これまで仕事でかかわってきた人たちと大きな達成感を共有できるでしょう。
インフラエンジニアがかかわるインフラシステムは、企業だけではなく社会全体に不可欠です。日本経済を支えているような大企業のITインフラにかかわる機会もあるでしょう。
ビジネス用テナントビルのネットワーク構築や企業のITインフラの移設など、経済を支えている企業にとっては絶対になくてはならない社会インフラの構築にかかわって、社会貢献ができるのもインフラエンジニアには大きなやりがいです。自分が社会に貢献していることを強く実感して、社会のために誇りを持って働けるでしょう。
今日ではITインフラを使わないアプリケーションはほとんどありません。逆にITインフラ前提でアプリケーション開発がおこなわれることがほとんどです。ITシステムがある限りはインフラエンジニアの仕事はなくなりません。
また、シスコシステムズが発表した「Cisco Annual Internet Report」によるとインターネット人口と通信量は増え続けており、接続されるデバイスも今後も増え続けると予想されているため、インフラエンジニアの需要は増えるでしょう。
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インフラエンジニアの仕事は魅力がありますが、実際には大変な部分や苦労する部分もあります。インフラエンジニアとして働くには、魅力だけではなく仕事の大変さ・厳しさについても理解しておきましょう。
たとえば、ITインフラの構築や運用にはたくさんの人がかかわり業務も多忙です。構築時にはたくさんの関係各所との連絡が必要になり、運用では障害が起こった際に非常に高い問題解決能力が求められます。ここではインフラエンジニアの業務における仕事の大変さについて紹介します。
ITインフラの構築には多数の関係各所との調整業務が必要になってきます。調整業務とは複数の人が一緒におこなう業務をスムーズにできるようにするための準備全般のことです。特にプロジェクトはチームで動いているため、複数の関係各所との認識合わせとスケジュールの調整は必須の業務です。
調整業務で具体的におこなうことは「メール」と「打ち合わせなどの会議」です。「機器の搬入はいつにするか?」「テスト試験はいつにするか?」「顧客への承認はいつまでに必要か?」などプロジェクトでおこなう業務はすべてメールや会議で確定したことをもとに動いています。
調整業務には、関係各所と円滑に業務を進めていくために高いコミュニケーション能力が求められます。
システム障害の対応が必要になるパターンは、ユーザーからのシステムが使えないという連絡、または機器からの監視アラートの2通りです。夜間の場合は業務で使われてないことが多いため、システムからの監視アラートから障害対応することがほとんどです。
システムからの監視アラートを検知すると、24時間システム監視をしている部署からすぐに担当のインフラエンジニアへ連絡が入ります。
夜間の障害対応するインフラエンジニアは、深夜の睡眠中であっても自宅からリモートで機器にログインして障害状況を確認して復旧作業をします。障害の影響度によっては、たとえ夜間であってもリアルタイムでユーザーや上司への連絡する場合もあります。
また、場合によっては復旧に時間がかかり夜間から朝まで対応することもあります。
ITインフラが止まってしまうと、企業にとってはビジネスの機会を失い大きな損失になります。復旧に時間がかかりすぎると、システムを使っていた企業の損失は拡大して、場合によっては企業のイメージダウンや風評被害にまで発展する可能性もあります。そのため、障害時の対応は「スピード」と「正確性」が求められます。
ITインフラが完全に停止した場合は、障害の原因追及よりもまずはシステムを使えるようにすることが最優先されます。ハードウェア故障であればできるだけ短時間で、障害が起きた機器を正常に動く機器に交換しなければなりません。
また、システム全体が何日も使えなくなるような大規模な障害になると、夜間や休日返上で復旧をする場合もあります。
インフラエンジニアになるためには、ITインフラに関する幅広い知識と技術が必要になります。身につけなければならないスキルはたくさんありますが、少しずつできるところから始めて継続して勉強することが大事です。
ここでは、インフラエンジニアになるためにどんなことしたらいいか、業務をするために必要最低限身につけておきたいスキルについて解説します。
インフラエンジニアとして業務をおこなうためにはネットワークに関する知識が絶対に必要です。
基本的にシステム・アプリケーションは、ネットワークを介して動きます。インフラエンジニアの業務は、ネットワークやサーバー、データベース、クラウドなどに分かれますが、どの業務でもネットワークに関する基本的な知識は理解しておかなければなりません。特にネットワーク機器の基本操作やコマンド、テレワークをおこなう企業で使われる機会が多いVPN(Virtual Private Network)に関する知識を身につけるようにしましょう。
セキュリティの設計をしないITインフラは存在しません。ITインフラを安定して運用するためには、セキュリティの知識と技術は必須になります。
ネットワーク上では、どことどこの通信を許可するか? サーバーには、どのユーザーにログインを許可させて、どの実行権限を与えるか? データベースへは、どのユーザーにアクセスを許可させて、どのデータベーステーブルへ実行権限を与えるか? すべてにおいてセキュリティの設計は必須です。
また、これらの機能を実現するためのプロトコルとしてAAAプロトコルというのがあります。AAAは、Authentication(認証)、Authorization(認可)、Accounting(アクセス情報の収集)の略で、セキュリティを実装する場合の基本になります。
内容 | |
Authentication(認証) | システムにアクセスするユーザーが正しいか確認する |
Authorization(認可) | アクセスしたユーザーの実行権限を制限する |
Accounting(アクセス情報の収集) | アクセスしたユーザーがおこなったログを収集する |
ITインフラの構築にはネットワーク技術だけでなく、ネットワーク機器の製品ごとの知識も必要になります。各製品にはそれぞれ独自のデフォルト設定が最初に入っており、機器の設定前にはそれらを把握する必要があります。
たとえば、デフォルトのログインパスワードがある場合は、パスワードを知らないとログインをできずに設定できなかったり、機器を使うためにライセンスを有効にしないと使えなかったり、製品について理解しておかないと設定前の段階で作業が止まってしまいます。
メーカーのサイトや公開されているナレッジを確認して、普段から製品についての情報を拾って製品知識を深めるのも大事です。
インフラエンジニアには、サーバーに関する幅広い知識も必要です。
サーバーの構築は主に「あらかじめできあがったサーバーアプリケーションのインストールと設定で動くサーバー」と「プログラミング言語などを使って開発が必要なサーバー」の2種類に分かれます。
前者は、DNSサーバー、FTPサーバー、メールサーバーなどがあり、設定ファイルをカスタマイズしてサーバーを構築します。構築のためにはプロトコルの詳細な動作まで理解したうえで各パラメータを設定する必要があります。
後者のサーバーには、Webサーバー、アプリケーションサーバー、データベースサーバーがあり、サーバー構築には開発が必要です。また、この3つのサーバーは連携して動く「Webの3層構造」と呼ばれて、今日のWeb開発の必須の技術になっています。
インフラエンジニアは、どんなサービスが動くかを理解したうえで、プログラムやデータベースが正常に動く環境を構築しなければなりません。開発が必要なサーバーの構築には、どのようなサービスが動いているかを理解して、ライブラリやモジュールなどを含めた開発に必要なミドルウェアの知識が必要になります。
近年、オンプレミスのサーバーではなく、クラウド環境に仮想サーバーを構築するといった業務も増えています。クラウド環境に対してサーバーをどのように接続するのかなどをイメージするためにも、サーバーに関する基礎知識は身につけておくと良いでしょう。
サーバーエンジニアにはハードウェアの知識も必要です。サーバーは家庭用のPCとは異なり、要件や用途に合わせてメモリ、HDDやSSDなどのストレージ、各管理用のモジュールの基盤をカスタマイズして購入するのが普通です。
新規にサーバーを購入した場合は、場合によってOSのインストール前に内部の物理的な配線をする必要があります。
そして、配線が完了したらCPU、メモリ、ハードディスク、NICなどを管理するBIOS(バイオス)の設定が必要になります。OSの起動順序、ストレージのRAIDの設定、CPUの仮想化の対応有無など各設定をおこないます。そのほかにもサーバーとして動かすコンピューターの場合はハードウェアの設定段階から不要な設定はリソース節約のために無効にします。
BIOSの設定を間違えると、後でOSのインストールからやり直す必要がある項目もあるので注意しましょう。
サーバーの内部の配線は初心者の人には難しそうに見えるかもしれませんが、内部の構造は市販の組み立てのパソコンと同じです。コンピューターのハードウェア部分の勉強も兼ねて、パソコンを組み立ててみるのもいいでしょう。
近年、クラウドサービスの需要が高まっているため、インフラエンジニアにもクラウドの知識や技術が求められるようになりました。クラウドに関する知識が豊富なインフラエンジニアは、参画できる案件も増えているので、どの現場でも重宝されるでしょう。
ITインフラの構築には、データセンターに機器を持ち込んで構築するオンプレミスと呼ばれる方法と、AWSやAzureなどのクラウド上で構築する方法の2種類があります。
令和元年の総務省の通信利用動向調査によると、企業のクラウドの利用が進んでいることがわかります。そのため、ITインフラの構築をクラウドでできるインフラエンジニアの需要はますます高まると予想され、クラウドの知識や技術があるインフラエンジニアはスキルアップしやすいでしょう。
また、クラウドは従量課金制ですが、個人でもクラウド上でネットワークやサーバーを構築できます。インフラエンジニアとしてさらにスキルアップを考えている場合は、積極的にクラウドを触って勉強しておくのもよいでしょう。
クラウドに関する知識を身につけるためには、資格取得がおすすめです。たとえば、AWSでは「クラウドプラクティショナー」と呼ばれるAWS認定の資格では、AWSのサービスや技術について体系的に学べるように設計されています。資格勉強を通して、クラウドの知識や技術に対しての理解も深まるでしょう。
ITインフラの構築や管理していくためには、各種ツールを使いこなす必要があります。
ネットワーク機器にログインして設定するためには、ターミナルソフトの操作が必須です。ターミナルソフトは「Putty」や、日本人が開発した「Teraterm」が比較的よく使われます。最近はGUIで設定できるネットワーク機器も増えてきており、その場合はChromeやFireFoxなどのブラウザで機器にログインします。
そのほかにも、ネットワークの障害時にネットワーク上に流れるパケットを取得して解析をするための「Wireshark」や、サーバー上のファイルをやり取りするための「WinSCP」や「cyberduck」などのFTPツールなどもよく使われます。
また、エクセルやテキストエディターも立派なツールです。ネットワーク機器のコマンドをエクセルの関数を使って生成したり、テキストエディターで特定の文字の置換や検索などをしたりします。
インフラエンジニアの業務では、用途に応じて各種ツールを効率よく使いこなす能力も必要です。
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インフラエンジニアの業務をおこなううえで知識・技術は重要ですが、技術以外にも身につけておくべきことはあります。インフラエンジニアは、さまざまな部署のメンバーと協力して仕事をするため、コミュニケーション能力や基本的な文書作成能力なども向上させておくと良いでしょう。
ここでは、インフラエンジニアとして持っていると将来的にスキルアップしやすい有利なスキルについて紹介します。
インフラエンジニアのどのフェーズであってもエクセル、ワード、パワーポイントを使ったドキュメント作成が必ず発生します。
設計・構築ではパワーポイントでユーザーに説明する資料を作ったり、ワードやエクセルで設計書を作ったり、機器のパラメータ管理をエクセルでおこなったりと実機を触る時間以外は常に何かしらのドキュメントの作成や更新の業務です。
場合によっては実機に触る時間より資料作成に使う時間のほうが長いこともあります。
また、設計・構築の業務で作られたドキュメントは構築したシステムと同じく成果物として納品対象になるため、文書作成はエンジニアにとって重要な業務です。
そのほか、システムの運用においても各種管理がシステム化されてない場合は、事務作業はエクセル、ワード、パワーポイントを使った業務になり、ドキュメント作成能力はエンジニアには必須のスキルです。
業務をするうえで必要なコミュニケーション能力は2つあります。「対面で口頭でおこなう会話」と「文章でやり取りするメールやチャットの会話」です。コミュニケーションといえば会議や打合せなど対面でおこなう場面でのコミュニケーションが重視されがちですが、「文章でやり取りするメールやチャット」のコミュニケーション能力も重要です。
特に、社内でコミュニケーションツールにチャットを使っている場合は文章でリアルタイムに会話がおこなわれます。できるだけ短い文章で、わかりやすく相手に要件や要点を伝える必要があります。
対面でのコミュニケーション能力だけでなく文章でのコミュニケーション能力も高めましょう。
ネットワーク機器の国内シェアは、海外製品が多い傾向にあります。2019年に日経クロステックがおこなったネットワーク機器利用調査によると、ルーターとファイアウォールのベスト3のシェアはヤマハとNECを除けばすべて海外のメーカーです。
また、IDC Japan株式会社の調査による国内のネットワーク機器市場の支出額別では、シスコシステムズが全体の50%以上を占めており、海外メーカーのシェアが高いことがわかります。
順位 | ルーター(※1) | ファイアウォール(※1) | ネットワーク機器支出額(※2) |
---|---|---|---|
1位 | ヤマハ(27.0%) | フォーティネット(34.7%) | シスコシステムズ(51.6%) |
2位 | シスコシステムズ(17.8%) | パロアルトネットワークス(19.1%) | ヤマハ(5.3%) |
3位 | NEC(12.3%) | シスコシステムズ(12.7%) | NEC(4.9%) |
ITインフラの構築や運用で製品の動作仕様や機能について確認する場合、日本語のマニュアルで解決できない場合は、英語のマニュアルや海外サイトを読む必要があります。
また、国内のナレッジだけで解決できない場合は、最終的には海外の本社へ問い合わせるため、その場合は当然、英語でメールを作るので、読み書きレベルの英語力が必要になってきます。
インフラエンジニアでもプログラミングができるとスキルアップの幅を広げることができます。
たとえば、運用業務で毎日同じ機器にログインして、同じコマンドを実行してログを取得するような定型業務は、プログラミングで自動化しておけば作業の効率が上がります。
そして、自動化により空いた時間でほかの業務をすることで、自身のパフォーマンスが高まり、ほかのエンジニアよりスキル的にリードできます。
また、セキュリティエンジニアを目指す人は、ITインフラのスキルに加えてプログラミングのスキルは必須になります。Dos攻撃などのネットワークのリソース消費を狙った攻撃を除けば、外部からの攻撃のほとんどが悪意のあるプログラムやコマンドの実行です。
攻撃を受けた場合にどんなプログラムやコマンドが実行され、それによってどんな動作になるかを理解して対処する必要があるため、プログラミングスキルは必須です。
インフラエンジニアが持っておくと良いプログラミング言語は、TTL・BAT・Pythonの3つです。それぞれの言語の特徴・業務での活用例を紹介します。
持っておくと良いプログラミング言語
未経験からインフラエンジニアを目指す人にとって、資格を取るのは有効な手段です。ここでは、インフラエンジニアになるならぜひ取得しておきたい資格を紹介します。資格取得と勉強で得た知識を実務で活かして、さらにスキルアップしていきましょう。
ここでは数ある資格の中から一部を抜粋して紹介します。インフラエンジニアにおすすめの資格についてはこちらの記事でより詳しく紹介しているので、気になる人は合わせて目を通してみてください。
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CCNA(Cisco Certified Network Associate)とは、シスコシステムズ合同会社による認定資格です。ネットワークに関する基礎知識やルーティング、無線接続など、幅広い知識が求められます。CCNAの試験範囲はネットワークに関する知識が問われる問題が中心ですが、セキュリティや自動化といった分野も含まれています。
CCNAを取得すれば、インフラエンジニアに必要な基本知識を体系的に学べるでしょう。また、就職・転職の際にネットワークに関する知識を持っていることを客観的に証明できるメリットもあります。
CCNAの取得を目指す人はこちらの記事も読んでおきましょう。
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CCNP(Cisco Certified Network Professional)もCCNAと同じく、シスコシステムズ合同会社による認定資格の一つです。CCNAよりも難易度は格段に高くなっており、大規模なネットワークの設計・構築などに関する知識・技術が証明できます。
CCNPを取得すれば、高い技術力が求められる「設計・構築」などの難易度が高い現場に参画できるチャンスが高くなるでしょう。設計・構築の知識は、クラウドの案件でも活かせます。
CCNPについてはこちらの記事でより詳しく解説しています。
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特にサーバーエンジニアを目指す方向けの資格です。カナダの非営利団体LPI(Linux Professional Institute)認定の資格で、Linuxのスキルが証明できる世界標準の資格です。
Linuxの基本的な操作からサーバー構築、セキュリティ、仮想化技術まで幅広い内容で、Linuxに関する知識と技術が習得できる資格として非常に人気があります。8年連続で取得したい資格第1位という実績もあります。
資格のグレードランクは3段階になり、「Level-1」「Level-2」「Level-3」の順に難易度が上がります。サーバーエンジニアになりたい人は最初はLinuxの基礎知識を身につけるために、LPIC Level-1の合格を目指しましょう。
LPICについて詳しくはこちらの記事で確認しておきましょう。
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Windowsで知られているマイクロソフトの認定資格です。マイクロソフト製品の知識と技術が証明できる資格です。
資格体系は、入門者向けの「Fundamentals 認定資格」、実務者向けの「ロールベースの認定資格」、専門分野や教育期間向けの「その他の認定資格」に分かれています。今まで設けられていた「MTA」「MCSA」「MCSE」「MCSD」のグレードランクは2020年6月30日に廃止されました。
改定後の資格の内容は、ITインフラはWindowsServerやSQLServerなどの製品の技術ベースでなく、マイクロソフトのクラウドであるAzureがベースになっています。また、業務のポジション別に資格が準備されているのも特徴です。
今後、クラウド上でのITインフラの構築は需要が増えると予想されます。Azureを使ったITインフラのスキルの証明として、セキュリティエンジニア向けにロールベースの認定資格の「Azure Security Engineer Associate」が準備されています。
ネットワーク、仮想、システムリソースなど難易度は高いですが、スキルアップのためにこちらを目指すのも良いでしょう。
AWSクラウドを運営するアマゾンの認定資格です。資格のグレードランクは下から順番に「基礎コース」「アソシエイト」「プロフェッショナル」の順に難易度が上がります。
また、それとは別に「専門知識」という枠があります。「専門知識」については受験の前提条件に「基礎コース」「アソシエイト」「プロフェッショナル」のどれか1つの認定を受けている必要があります。
インフラエンジニア向けの最初の資格としては、アソシエイトの「Solutions Architect」があります。クラウドの需要増加にともなって取得を目指す人も増えています。クラウドのスキルを身につけるためには最初はまずこちらを目指しましょう。
LinuC(リナック)とは、サーバーを構築できるOS「Linux」の知識・スキルが証明できる資格です。レベル1~3までの3段階の難易度が設定されています。LinuCの資格を取得すれば、Linuxに関する専門知識が身に ついて、Linuxサーバーの設計・構築などの業務で活かせるでしょう。
Linuxは無料で利用できて、誰でも自由に改変できます。Linuxによるサーバーの設計・運用などはインフラエンジニアがかかわる可能性が高いので、Linuxはインフラエンジニアが取得しておきたい資格の一つだといえるでしょう。
LinuCの取得を検討する人は、取得のための勉強前に一度こちらの記事でLinuxについて簡単に把握しておきましょう。
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ネットワークエンジニアの最高峰の国家資格です。毎年の合格率が14%前後と難易度の高い資格ですが、ネットワークエンジニアを極めるならぜひ取得したい資格です。合格にはネットワークの知識のほかにコンピューターの基礎理論から、マネジメント、経営まで幅広い知識が必要になります。
また、未経験者の人でも合格が出ているので、これからネットワークエンジニアを目指す人でも、計画的に勉強することで合格はできます。毎年4月の第3日曜日に実施されるので、受験勉強する気持ちでこの試験に合格して、ネットワークエンジニアとしてキャリアアップしましょう。
ネットワークスペシャリストの試験内容や勉強の仕方などはこちらの記事で解説しています。
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インフラエンジニアになるためには、ITインフラについての理解が必須です。そのために参考書で知識を蓄えるのも大切です。初心者は途中で挫折しないように、専門用語が多すぎず、難易度が高すぎないような1冊を最初に選ぶ必要があります。
ここでは、インフラエンジニアを目指す人が良いスタートを切れるために、一番最初に読むべき技術参考書について紹介します。
「マスタリングTCP/IP 入門編」はまったくネットワークを知らない人が、通信の基礎を理解するための最初の1冊です。難しいプロトコルの話から入るのではなく、ネットワークとは何かということをコンピューターの歴史的な背景から入り、一般の人でも理解できるように説明されています。
入門編なので、さらに知識を深めたい人は応用編にチャレンジしましょう。
「新しいLinuxの教科書」はサーバーエンジニアにとって必須のLinuxのスキルを高めるための最初の1冊です。Linuxのコマンドについての解説だけでなく、VirtualBoxを使ったLinuxの環境構築まで解説されているので、Linuxを操作しながら学べます。
そのほか、シェルスクリプト、バージョン管理システムまで解説されており、Linuxの実践に使える知識とオペレーション能力がセットで身につく内容になっています。
「SQL ゼロからはじめるデータベース操作」はデータベースを最初から勉強するための1冊です。ビッグデータ活用のためにはNoSQLのデータベースも必要ですが、最初はSQLを使ったリレーショナルデータベースの構築から始めましょう。
Oracle、MySQLなど複数のデータベースで動作確認した結果に基づいてSQLコマンドが紹介されています。環境構築用のCD-ROMもついているのでデータベースを作ってSQLを実行しながらデータベースを学べます。
インフラエンジニアには下流工程から上流工程までさまざま仕事があり、そしてインフラエンジニアの中にもサーバーエンジニアやネットワークエンジニアなど、幅広い職種が含まれています。必要とされる知識は多いですが、その分仕事のやりがいも大きく、インフラエンジニアは非常に魅力的な職だといえます。
未経験からでも、意欲をもって臨めばそう難しくはない職種です。まずは必要な知識やスキルを習得し、憧れのエンジニアへの第一歩を踏み出してください。
未経験からエンジニアへの転職は不安なことも多いはず。ITスクールに通えば、わからないことをすぐに聞いて解決することも可能です。今の仕事を続けながらエンジニアの勉強をしたいという人は、オンライン受講もできます。
無料相談や資料請求もできるので、まずはネットビジョンアカデミーについて詳しくチェックしてみてください。
飯塚 寛也
2022.04.27
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