CCNAの合格点は? 試験改定後の傾向や勉強方法を解説
2022.04.27
これからクラウドエンジニアを目指してはいるものの、クラウドエンジニアになったらそのあとはどのようなキャリアパスがあるのか? またどのようにしてそのキャリアパスをかなえればいいのかといった疑問を持っている人もいることでしょう。
昨今需要が増えているクラウドエンジニアですが、需要が高いとはいえ長く働き活躍するためには、キャリアパスを考えて自分を成長させていくことが大切です。
この記事では、クラウドエンジニアが目指せるキャリアパスと選び方、さらにはキャリアパスで活躍するために必要なスキルや資格を紹介していきます。
クラウドエンジニアとしてキャリアを歩み始めたい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
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クラウドエンジニアという名前は聞いたことがあるものの、実際どういった仕事をしているのかわからない人も多いのではないでしょうか。
クラウドエンジニアとは、Amazonが提供するクラウドサービスであるAWSや、Microsoftが提供するAzureなどを活用して顧客の課題を解決するエンジニアです。
この章では、クラウドエンジニアの仕事内容を解説していきます。
読み進めることでクラウドエンジニアの仕事について理解が深まるはずです。仕事内容を知って、クラウドエンジニアのイメージをより鮮明にしていきましょう。
要件定義
仕事を始めるにあたって、まずは依頼者となる顧客から課題や実施したいこと、困っていることなどヒアリングをします。その課題に応じてどのようにそれを解決していくか検討するのが、エンジニア全般の初めの仕事です。
そしてクラウドを使うことで顧客の要望を叶えられる場合は、クラウドエンジニアが要件定義をおこないます。クラウドに実装すべき機能や性能を要件定義書として資料にまとめたり、導入までのスケジュールを作ったりしていきます。
システム設計
要件定義で課題を解決するために実施する内容が明確になったら、次におこなうのがシステム設計です。具体的には、使うクラウドサービスや利用プラン、利用者数やクラウド環境内でのCPUやストレージなどを決めていきます。
このシステム設計は、クラウドエンジニアの仕事内容の中で一番重要な内容になることが多いです。
この後の工程はシステム設計で決めたことを順番にこなしていくことになるので、ここで漏れがあるとその後実際にシステムを作っていく中で作業のやり直しが発生したり、システムを正確に作れずにシステム完成後に不備が起きたりする場合もあります。
システム設計ではできるだけ具体的に内容を決めて、要件書を設計書にしていきます。
システム構築
システム構築は、皆さんが思い描くエンジニアのイメージにもっとも近いのではないでしょうか。
この工程では、システム設計書に基づいて、クラウドの契約やサーバーの立ち上げ、各種設定値を投入していきます。そして、構築完了後はクラウドを利用して立ち上げたサーバーやシステムが想定通り動くかなどの試験をおこないます。
この確認をする際もシステム設計時に決めた試験書に基づいて実施します。
クリック操作から値の入力、不正な値を入れたらエラーにならないか、操作順によっては画面が固まらないかなど、システムが止まらないようになっているかなど、実際に稼働するにあたって不備がないかを確認していきます。
確認に漏れがあると、場合によっては顧客の業務が停止してしまうことも。慎重さと正確性が求められる工程でもあります。
このようにシステム設計で決められた内容を機器に設定し、試験をして完成物に不備がないか確認するのがシステム構築の仕事です。
システム保守
システム構築が完了したら、システムの保守・運用をします。
クラウドエンジニアに限った話ではありませんが、エンジニアはシステムを構築したら終わりということになりません。日々の業務として正常に利用できるかの運用や異常が発生した場合に対応する必要があります。
たとえばクラウド上に構築したシステムが利用できなくなった場合は、まずはそのシステムが正しく動いているのかを確認しなければなりません。
普段の状態と見比べて異常がないか、そもそもクラウドサービスが動いているのか、クラウドまで到達しているのかなどさまざまな観点から調査します。
日々の運用はマニュアルに沿って対応しやすいですが、異常時の調査にはある程度の経験が求められるため、豊富な知識が求められるケースもあります。
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クラウドエンジニアの特徴
クラウドエンジニアは、さまざまなITシステムの中でクラウドを使ってITインフラを作るエンジニアです。
昨今では、サーバーを自社で持つよりもクラウド上で管理するほうのメリットが多いため、クラウドの利用が増えています。そんなクラウドエンジニアには数多くの魅力的な特徴があります。
これからその特徴を紹介していくので、クラウドエンジニアになることを検討している人はより志望度を上げていきましょう。
昨今の働き方としてテレワークが進み、会社以外からでも仕事ができるようにクラウド化する企業が増えています。
総務省からの発表によると、クラウドサービスを利用している企業はこの5年間で増加傾向にあることがわかります。2016年は46.9%だったのに対し2020年は68.7%と、実に20.0%以上もの増加率です。
従来のサーバーは機器本体を調達する必要があるため、調達に時間もコストも多くかかっていました。それがクラウドを使うことで機器本体を用意する必要がなくなるため、システム導入までの時間もコストも大幅に短縮できるのです。
これらのことから今後もクラウド化の動きは進んでいくと予想でき、クラウドを導入する企業は増えていくと予想されます。それに伴ってクラウドエンジニアの需要も増えていくでしょう。このことから、クラウドエンジニアの将来性は高いといえるのです。
クラウドエンジニアの仕事内容としてシステムの運用・保守がありますが、この業務は比較的マニュアルに沿っておこなうため、経験や知識が求められないケースが多いです。
一方で、要件定義、システム設計、構築は、経験や知識が求められるケースが多いため、給料が高くなる傾向にあります。
未経験者やクラウドの知識が浅い人は、まずはシステム運用・保守からおこない、必要な知識やスキルを積んで上流工程にいくのが一般的な流れです。極めて特殊な資格や技術がないと上流工程の仕事ができないというわけではありません。
実務の現場で経験を積み、のちにシステム設計や構築などの上流工程の仕事ができるようにスキルアップを目指してみてください。努力次第で年収アップは誰でもかなう仕事です。
クラウドエンジニアはクラウド上のサーバーやシステムを扱うため、リモートワークがしやすいという特徴があります。物理的な機器を扱う場合、機器がある会社まで出向く必要がありますが、基本的にはクラウドへのアクセスは出社しなくてもできる場合が多いです。
ただし、仕事内容によってリモートワークがしやすいかが変わるため、注意しましょう。
たとえば、システム保守をしている人は、異常時には自分の担当エリア以外にも確認が必要な場面があり、経験が浅いと誰に聞いていいかわからないため、異常を解決するために時間がかかってしまいます。
このような場合は出社した人が各担当者への連絡がしやすく、トラブル解決を迅速におこないやすいため、リモートワークをできないこともあります。
経験によってもリモートワークのしやすさは変わりますが、クラウドエンジニアは比較的リモートワークがしやすいといってもよいでしょう。
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さらに、「エンジニア診断」は無料で受けられて、診断結果には向いているエンジニアの仕事内容が記載されているので、自分の適性をその場で理解することが可能です。
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クラウドエンジニアになるためのキャリアパス
そんな魅力あふれるクラウドエンジニアですが、未経験からクラウドエンジニアになるにはどうしたらよいのでしょうか。
この章ではクラウドエンジニアになるためのキャリアパスを解説していきます。
なり方を理解して、なるべく最短でクラウドエンジニアになるという夢をかなえにいきましょう。
クラウドエンジニアになるためには、業務で使う知識を身につけることが大切です。
もちろん知識がない状態でも採用してくれる企業もありますが数は少ないため、選択の幅が狭まってしまいます。働いてから知識をつけるのも可能ですが、できれば事前知識がある人のほうが現場でたじろぐことは少ないため、企業としては採用したいですよね。
自分の希望する企業に入社していきいきと働くためにも、あらかじめクラウドエンジニアに必要な知識を身につけるようにしてください。
「クラウドに関する知識があります」とは誰でもいえますが、そもそも本当に知識があるのか、そしてどの程度の知識があるのかはわかりません。
その点資格を持っていることで、第三者から見た際に知識があることはもちろん有する知識のレベル感までを証明できます。事前に取得しておくことがおすすめです。
クラウドエンジニアに必要な知識を身につけるためにおすすめの資格は以下の通りです。
クラウドエンジニアに必要な知識をつけるためにおすすめの資格
記載した資格のなかで最も簡単な試験の難易度は初級レベルです。初めてクラウドエンジニアを目指して勉強する人は、まずこれらの資格の中の最下部にあたるレベルから挑戦してみましょう。
ポートフォリオとは制作物のことを表します。自分で制作物を作ることで、今の自分にどんなことができるのかを第三者に知ってもらいやすくなります。
クラウドエンジニアの場合、AWSのクラウド上で作ったサーバーやネットワークなどがポートフォリオとなります。
ポートフォリオを作ることで、自分の実績や力量、持っている技術を示せるほか、制作の際に工夫したことまで伝えられるため、面接官へのアピールになりやすいです。
百聞は一見に如かずという言葉があるように、知識だけを身に付けるのではなく、実際に企業に飛び込んで未経験からクラウドエンジニアになることもできます。
企業によっては、入社後の研修で一からクラウドの知識を教えてくれるケースもあります。知識は、本やWebサイトでの勉強よりも、実際に現場で仕事に取り組むほうが身に付けやすいです。
まずは未経験でも受け入れてくれる会社を探してクラウドエンジニアになり、知識や技術はそれから付けていくというのもキャリアの選択肢の一つといえるでしょう。
特に20~30代の人がクラウドエンジニアを目指す場合、前提になる知識がなくとも企業により採用してくれる場合があります。
もちろん、知識があることで採用されやすくなる・選択できる企業が増えるといったメリットもあるでしょう。しかし、社会には一定数未経験からクラウドエンジニアになるのを歓迎している企業もあります。
数は少ないですが、そのような企業に入社することでもクラウドエンジニアになれますよ。
クラウドエンジニアはクラウドを扱うエンジニアですが、実は違う名称のエンジニアでもクラウドを扱う機会はあり、業務内容が近い場合があります。そのため、エンジニアの種類によってはクラウドエンジニアからスムーズにキャリアチェンジすることが可能です。
クラウドはネットワークやサーバーなどのITインフラの一部です。クラウド上でサーバーを作っても、ネットワークに接続しなければ利用できません。
すでにネットワークの知識を持っているネットワークエンジニアは、クラウドエンジニアとなってもその知識を活かして仕事ができるため、スムーズにキャリアチェンジがしやすいでしょう。
ただ、ネットワークの知識はクラウドエンジニアになってもそのまま利用できますが、物理的なネットワーク機器を操作して設定する作業は減っていくため、コマンドによる機器設定スキルのかわりに、ブラウザ上からGUIを使って設定するスキルが必要になってきます。
このような違いを意識して、ネットワークエンジニアからクラウドエンジニアへのキャリアチェンジを検討してみてください。
システムエンジニアはシステムを開発する職種です。クラウド上でシステムを開発することもあるため、クラウドエンジニアとの相性は非常に良いといえます。
たとえば、クラウドエンジニアがクラウド上に構築したサーバーを使って、システムエンジニアがそのサーバーの中でシステムが動くように開発します。
システムエンジニアもシステム開発でクラウド環境を操作したり、サーバーを構築したりするため、クラウドエンジニアの仕事内容と重複する部分が多くあります。
さらにシステムエンジニアは、顧客と話して決めた内容をプログラマーに指示するため、コミュニケーションスキルが求められる職種の1つです。クラウドエンジニアも顧客の課題を見抜いたり、プロジェクトメンバーに指示するため、コミュニケーションスキルが求められます。
このように、システムエンジニアとクラウドエンジニアの仕事内容には似ている部分が多くあるため、キャリアチェンジは比較的しやすいといえるでしょう。
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エンジニアになるかどうか悩んでいる人は、まず「エンジニア診断ツール」を活用するのがおすすめです。
「エンジニア診断」を使うと、どのエンジニアに自分が向いているのか、簡単に理解することができます。約30秒で診断できるので、気軽に利用してみてください。
エンジニア診断ツールでわかること
実際にクラウドエンジニアになった後は、どのようなキャリアパスがあるのでしょうか。
それぞれの特徴を知ることで、理想になる自分を想像しやすくなり、クラウドエンジニアとして充実した活動が送れます。ぜひ最後まで読んでください。
クラウドエンジニアのスペシャリストを目指すことで、よりエンジニアとしての価値を高められます。
スペシャリストとは、クラウドサービスの設計や開発スキルを高めていき、現場の最前線で活躍し続けるキャリアです。エンジニアとして現場で腕を振るい、その技術を高め続けていきたい人はこのスペシャリストのキャリアがおすすめです。
今後はクラウド利用が増えていきます。また、クラウドだけではありませんが技術も日々進化していく時代です。煩雑化するクラウド技術を使いこなし、顧客の要望にすぐ応えられるスペシャリストの需要も増えていくでしょう。
クラウドに関する技術は日々新しくなっているため追従していくのは大変ですが、主体的に情報を取得して、技術が身につけられる人はスペシャリストのキャリアが向いているといえるでしょう。
クラウドを起点として、技術の世界でできる分野の幅を広げていくのもクラウドエンジニアの目指せる道です。ジェネラリストとは、幅広い知識や技術を有する人のことをいいます。
今後クラウドサービスの需要はどんどん高まっていきます。それはつまりクラウドを利用したシステム開発もどんどん多くなるということ。
クラウドのみならず、システムの開発にまで携われるようになれば、エンジニアとしての可能性はより広がり、その価値はより高まっていくでしょう。
プロジェクトメンバーをまとめることや、人とコミュニケーションをとることが得意な人におすすめのキャリアです。
現場で手を動かすのではなく、部門の責任者として現場で手を動かすメンバーをマネジメントしたり、予算管理や進捗を管理したりといった管理業務が主な仕事となります。
プロジェクトマネージャーや自社内の課長や部長などのマネジメント職がこのキャリアパスにあたります。
特に大きなプロジェクトであれば、当然1人では完了できません。さまざまなクラウドエンジニアの力が必要です。メンバーを率い、マネジメントし、大きなプロジェクトを完遂するという達成感を感じたい人にはおすすめのキャリアパスといえます。
クラウドエンジニアでの経験を通じて得られた知識を使い、別のエンジニアやIT関連の職種にキャリアチェンジするのも、クラウドエンジニアが目指せるキャリアパスのひとつです。
クラウドスキルはクラウドエンジニア以外のエンジニアでも必要なスキルになりつつあります。
たとえばITインフラ業務に携わるインフラエンジニアは、購入した機器に設定をしてITインフラを作っていました。
しかしその場合、納期に時間がかかったり機器故障時の対応を求められたりとデメリットが大きいため、実際の機器ではなくクラウドを利用したITインフラ設定が徐々に多くなってきているのです。
その傾向は今後も増していくと考えられるため、インフラエンジニアはクラウドスキルがあると有利だといえます。
もちろん、クラウドエンジニアがキャリアチェンジできるのはインフラエンジニアだけではありません。そのほかにも、クラウドエンジニアのスキルが他のエンジニアに活かせることはいくつもあります。
クラウドエンジニアのスキルが他のエンジニアの業務に活かせる例
クラウドエンジニアで身につけたスキルは、ほかのエンジニアでも活かせることが多いため、将来的なキャリアパスとしてキャリアチェンジを目指すこともできるのです。
クラウドエンジニアのスペシャリストとは、クラウドサービスの技術力の高さを活かしたキャリアパスです。今後、クラウドの世界で第一人者として生きていきたいという人はぜひとも目指すべきでしょう。
この章ではスペシャリストとしてこちらの職種を紹介していきます。自分がなりたいエンジニア像か確認してみてください。
クラウドアーキテクトとは、企業内のクラウド領域をすべて管理する職種です。
そもそもアーキテクトとは建築家や設計士を意味しており、IT分野においてはクラウドサービスを用いたシステムやサービスの要件をまとめたり、全体を設計したりする人をさします。
システム全体の概要を理解し、導入するクラウドサービスの選定からシステム設計まですべてをおこないます。いわばクラウドのプロフェッショナルともいえるでしょう。クラウドにかかわるさまざまな経験が求められる仕事です。
さらには、従来の物理的な機器で作られたオンプレミス環境からクラウド環境へ移行する計画を立案することもあります。この際は現在稼働しているシステムへの影響も考慮しつつ更新計画を作って、顧客へ合意が得られるような立ち回りをすることもあります。
このようにクラウドアーキテクトはクラウドを使った企業全体のシステム管理やクラウドへの更新計画を立てる、クラウド部門のエキスパートです。
ITスペシャリストとは、名前の通りその分野に詳しく精通している人を指します。その分野に関して高度な知識や技術が求められる職種の1つです。
高い専門性を活かして、クラウド構築やシステム開発工程を技術的な側面からアドバイスすることが多くあります。プロジェクトに最初から最後まで入ることは少なく、自分の専門性が活かしやすい工程のみに参加するケースが多いのが特徴です。
クラウド分野でのITスペシャリストの場合、どんなクラウドサービスを導入するか、またクラウドを用いたITインフラの設計や構築に不備はないかなどを確認・進言します。
クラウドに関しては自分がもっとも詳しいといえるだけの技術力が求められる職種です。クラウドの最新情報を集め、新しい技術を身につけていくことが好きな人に向いている職種といえるでしょう。
次に、クラウドだけではなくそのほかの技術も尖らせて、IT技術に精通したジェネラリストとしてのキャリアパスを紹介します。どこの業界においても、複数の分野の知見がある人は重宝されるものです。どんなエンジニアがキャリアパスに存在するのか見ていきましょう。
フルスタックエンジニアは、複数の分野における技術や知識が求められる職種です。ジェネラリストそのものともいえるでしょう。
たとえば、クラウドの知識を持ちながらも、Webサーバーの立ち上げやデータベース設計などまで、さまざまな分野にまたがる業務をほとんど一人でできるエンジニアをフルスタックエンジニアと呼ぶケースが多いです。
従来の開発環境では、各分野のスペシャリストを集めてプロジェクトを進めていましたが、多くの人が介在するため情報連携がうまくいかず、うまく進められない場合がありましたす。
そのような場合にフルスタックエンジニアが一人いれば、情報連携をスムーズにできるため、プロジェクトを円滑に進められるほか、複数の分野を一人でこなすため、企業としてもそれぞれの分野で計画していた費用もまとめられ、コスト削減ができます。
このようにフルスタックエンジニアが一人いるだけでプロジェクト進行の効率は上がり、コスト削減もできるため、生産性向上を実現しやすくなるでしょう。一人いるだけで何人分もの活躍が見込めるため、フルスタックエンジニアの価値は非常に高いといえます。
フルスタックエンジニアになるためには、クラウド知識だけでなく、サーバーやデータベース知識などの複数分野での高度な知識が求められます。日々の業務の中で、クラウド外の分野についても少しずつキャッチアップをしていきましょう。
DevOps(デブオプス)エンジニアは、開発から運用までを一貫して管理するエンジニアです。
そもそもDevOpsとは「開発(Development)」と「運用(Operations)」を組み合せた造語で、開発担当と運用担当が連携してすばやくシステムを開発する手法をさします。
開発チームは新しいシステムをすばやく開発することを目指している一方で、運用チームは安定稼働を目指しています。それぞれの目的が異なることで、開発から運用までの工程がスムーズに流れないケースもよくありました。
それを解消するために生まれたのがこのDevOpsエンジニアです。
Devopsエンジニアは、クラウド環境の開発から運用までを一気通貫で担当します。場合によってはクラウド上で動いているアプリケーションの改修をするケースもあります。業務の幅は広いものの、DevOpsエンジニアが介入するメリットは大きく需要も高いです。
気になる人はクラウドエンジニアのキャリアパスとして目指してみてもよいでしょう。
クラウドエンジニアのキャリアパスとして、最後にマネジメントのキャリアパスを2つ紹介していきます。
マネジメントとは、クラウドサービスの知識を使いながら、現場からは少し遠ざかりプロジェクトの進捗や予算管理、現場の人材管理をもおこなうキャリアパスです。自分がなりたいエンジニア像か確認してみてください。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体をまとめるマネジメント職です。その名の通りプロジェクトの進捗管理や顧客との打ち合わせ、プロジェクトメンバーとの関係づくりなど、プロジェクトをまとめ開発の指揮をします。
プロジェクトの規模によっては数年単位で実施するものもあるため、プロジェクトのゴールを見据えて、期日から逆算して物事を進めていく必要があります。
綿密なスケジュール立てのほか、遅れた場合はリカバリーするためのプランの策定もするなど、プロジェクト全体の手綱を握って完了までもっていかなければなりません。
技術的な活躍以上に仕事全体の管理が求められるため、プロジェクトがうまくいったときの達成感や、人材育成のやりがいも感じられる職種です。
クラウドコンサルタントは、その名の通り、クラウドを使って課題解決する職種です。ここでいう課題とは、システム単位のものではなく企業全体規模の課題を指します。クラウドを活用して企業の業務効率化・生産性向上、しいては利益成長に貢献する職種です。
クラウドエンジニアとして培った技術・知識があれば、クラウドを用いたシステムがその企業へどのようなメリットをもたらすのかなど、顧客への開発内容の説明もわかりやすくできます。
納期や必要な作業人数など大体の事情も理解できるため、顧客との打ち合わせもスムーズにできるのです。
そのため、求められるのはクラウドのスキルだけではなく、経営に関する知識も含みます。導入する顧客の経営方針を理解して、それをどうクラウドを用いて解決していくのか、納得感のある提案をすることが必要です。
このようにクラウドエンジニアのスキルを活かして、開発の知識や経験、経営方針などさまざまな要素を考慮して、顧客に最適な提案ができるのがクラウドコンサルタントです。
クラウドエンジニアに用意されているキャリアパスは、クラウドの世界だけで生きていくという道だけではありません。クラウドの世界から一旦逸れ、別の分野のエンジニアとして活躍するキャリアパスもあります。
この章ではクラウドエンジニアの知識や経験を活かしやすいエンジニアを紹介していきます。
クラウドエンジニアと親和性の高いエンジニアを理解しておくことで、より今後のキャリアの選択肢を広げておきましょう。
インフラエンジニアとは、サーバーやネットワークなど、システムを使ううえでなくてはならないITインフラを扱うエンジニアです。
クラウドもITインフラを構成するひとつであり、クラウドエンジニアがクラウドを扱うのに対して、インフラエンジニアはクラウド以外にも物理的な機器を扱うことが多いのが特徴です。
クラウドがITインフラにかかわっている以上、クラウドエンジニアの仕事の中で身についた知識と経験は、ネットワークの構築やサーバーの知識とも紐づいています。
インフラエンジニアになるために前提となる知識はある程度身に付いているともいえるので、スムーズにインフラエンジニアとしてのキャリアパスを歩むことができるでしょう。
もし、ネットワークやサーバーの知識が足りていない場合は、必要な知識を独学や実務で有識者に確認するなどして、身につけるのがおすすめです。
インフラエンジニアが気になった方は以下の記事で詳しくメリット、デメリットを解説していますので、ぜひ読んでみてください。
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Webエンジニアとは、Webサイトやモバイルサイト、アプリケーションなどの設計から運用・保守までおこなう職種です。実はWebエンジニアの仕事でもクラウドの知識が求められることがあります。
最近では、Amazon Webサービスが運営するクラウドである、AWSが提供する仮想サーバーの「Amazon EC2」を用いてWebサイトを開発することが増えてきました。
つまり、Webサービスを作るうえでAWSの知識はぜひとももっておきたいということで、Webエンジニアにもクラウドの知識が求められるということです。
その点クラウドエンジニアであれば、すでにAWSの技術も知識は織り込み済みです。Webエンジニアという職種も、クラウドエンジニアの知識やスキルを活かすことができるということがよくわかるのではないでしょうか。キャリアパスとしておすすめです。
システムエンジニアは、開発系エンジニアの花形ともいわれるエンジニアです。システム設計や構築など技術的な仕事はもちろん顧客との打ち合わせに出向いたり、プログラマーに指示を出して進捗を管理する仕事もあります。
昨今は顧客の課題に合わせて最適なシステムを開発するためにクラウドを利用するケースが増えてきました。そのため、これまで培ってきたクラウドの知識や設計・構築スキルを活かしてシステムエンジニアにもなれるのです。
ただしクラウドエンジニアはプログラミングスキルはあまり求められない反面、システムエンジニアはプログラミング言語を操るのが仕事です。クラウドエンジニアからシステムエンジニアになる際は、プログラミングの知識を身につけることが必須になります。
システム開発に興味が沸いたら、クラウドエンジニアからシステムエンジニアへのキャリアパスを検討してみるのも良いでしょう。
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クラウドエンジニアのキャリアパスの選び方
クラウドエンジニアが目指せるキャリアパスについて紹介していきましたが、キャリアパスそのものはわかっても、ではその中から自分はどのようにしてキャリアパスを選べばいいのかはわからない人が多いのではないでしょうか。
もちろん最終的には自分で決める必要がありますが、決める手助けとなる方法を紹介していきます。
自分が進みたい道とは、自分がやりたいことを指します。クラウド技術を磨いていきたいと考えている人であれば、クラウド技術を突き詰めるスペシャリストのキャリアパスを選ぶのが良いでしょう。
自分だけで手を動かす以上に大きなプロジェクトに携わりたい・管理したいという人はマネジメントのキャリアパスが向いているかもしれません。
人によっては、現段階では自分が進みたい道はわからないという人もいることでしょう。まだ実際にクラウドエンジニアとして働いたわけではないですから、それも無理のないことです。必ずしも現段階で進みたい道が明確になっている必要はありません。
キャリアパスを決めてもすぐに希望する職種になれるケースは少ないうえ、働いている中で進みたい道が変わるのもよくあることです。少しでも興味がある、気になっているぐらいでも問題ないでしょう。
クラウドエンジニアの業務を通じて、自分の得意なスキルが見えてくることがあります。それをもとにキャリアパスを定めるのも一つの手です。
クラウドエンジニアにかかわらず、エンジニアには周囲との連携が不可欠です。実際、顧客の要望に応えるために、クラウドエンジニア以外のエンジニアと一緒にシステムを開発するケースもしばしばあるもの。
クラウドエンジニアだけではできる範囲も限られているため、ほかのエンジニアと協力し合うことでより顧客のニーズに対応しやすくなるといえるからです。
この場合、顧客と打ち合わせをし、その結果を各エンジニアに共有して、解決案を協議しながら開発を進めていきます。そしてこの開発チームをまとめたり、複数の技術を結集させた解決案の提案が得意だと気付くこともあるでしょう。
チームをまとめることに適性を感じた人はマネジメントのキャリアパスが良いといえます。さまざまな技術を組み合わせて最適な解決策を提案するのが得意ならば、ジェネラリストの道に進んでも良いでしょう。このように、得意分野からキャリアパスを導き出すこともできるのです。
得意なことからキャリアパスを選ぶと、会社で活躍しやすくなります。自分の得意な分野で働くことになるからです。その結果、その会社で長く働くこともできるでしょう。
長期的な目線で自分が希望する働き方からキャリアパスを選ぶ方法もあります。テレワークがしやすい職種やさまざまな企業の担当者とかかわる機会が多い職種など、昨今の働き方はさまざまです。
たとえばクラウドエンジニアの場合はクラウドを扱える環境さえあればどこでも仕事できるため、リモートワークがしやすい特徴があります。
しかしキャリアチェンジをする場合には働き方が変わる可能性もあると注意しておきましょう。職種によっては土日休みではなかったり、リモートワークが難しい職種も存在します。
とはいえ人によっては家で一人で働くより、出社して仲間に囲まれながら働く方がモチベーションが上がるという人もいるはずです。また平日休みの場合、観光地の混雑も少ないです。せっかくの休日なのに逆に疲労してしまうということも避けられるでしょう。
このように自分が希望する働き方でもキャリアパスを選ぶことが可能です。その際は、目先の希望で考えるのではなく、将来的な働き方を見据えて考えるようにしてください。
仕事は長期的におこなわなければならないため、目先の希望だけで考えてしまうと後々後悔してしまうかもしれません。
キャリアパスがいくつもあれば、もちろんキャリアパスによって年収も異なります。生きていくうえではお金もある意味大切です。自分が希望する年収が得られるかどうかでキャリアパスを決めるのもよいでしょう。
ひとつの会社で出世しやすいのはジェネラリストやマネジメントだと言われています。一般的には、役職のない社員よりも管理職のほうが給料は高いことが多いです。
管理職はチームをまとめる必要があります。またひとつの部門のみではなく複数の部門の知識がある方が、部門をまたがって組織を統括する管理職としては適正といえるでしょう。
その点その道だけで生きていくスペシャリストは、突出したスキルを持っていなければ、マネジメントやジェネラリストに比べると年収を上げていくことは難しい可能性があります。年収にこだわりたい人はこのどちらかのキャリアパスに決めると良いでしょう。
自分のやりがいのある仕事を選ぶのも大切ですが、収入も考慮してキャリアパスは決めたほうがよいでしょう。一方で年収が高いということは、仕事の難易度も高くなるといえます。その点にも覚悟をもってキャリアパスを定めましょう。
自分が理想とするキャリアパスが決まったら、実現に向けて行動しましょう。この章では、思い描くキャリアパスを実現するための秘訣を解説していきます。
最後まで読むことで、自分の希望に沿ったキャリアパスをかなえられる可能性が高くなりますよ。
IT業界自体の情報の移り変わりは早いため、望むキャリアパスを実現するにあたっては常に新しい情報を取得することが重要です。
特にクラウドの需要が増えていることもあり、クラウドそのものの技術は早いスピードで変化しています。明日には新しいクラウドサービスが生まれていたり、既存のクラウドサービスも日々進化を遂げているため、常に新しい情報を取得しなければなりません。
たとえば、少し前までは、クラウド上でシステムを作りたくても、セキュリティ面で不安があるため導入ができなかったことがありました。
しかし、今はそのクラウド上でのセキュリティに関する懸念も技術の進化により減っているため、導入しやすくなっているという実情があります。
さらには、AWSやAzure、GCPなどさまざまなクラウドが発展してきたため、自分たちのやりたいことがしやすいクラウドを選べるようになりました。
つまり最新技術を取得することは、それだけ顧客の要望に応えやすくなるということ。これは現場で開発をするにしても、顧客の意見を取りまとめるにしても重要です。
だからこそ望むキャリアパスの実現のためには、常に新しい情報のキャッチアップが欠かせません。
クラウドエンジニアのキャリアパスを歩むためには、そもそもクラウドエンジニアの業務を身につけて経験を積むことが欠かせません。知識だけであれば自己学習で身につけられますが、実務をこなさないと得られない経験もあるからです。
たとえば、自分が学習しているクラウドがAWSとしても、顧客が利用しているクラウドがMicrosoft Azureの場合もあるでしょう。その場合、顧客の課題に応えるためにはAzureを扱えなければなりません。
また顧客によっては、教科書に載っている通りにクラウドサービスを利用しているのではなく、自身の希望や環境に合わせてサービスをカスタマイズして使っているケースもあります。これには机上の学習だけでは対応できないでしょう。
実際の現場で経験を積み、クラウドに関する知識を尖らせなければ、クラウドエンジニアとしてキャリアを伸ばすことは難しいです。どのキャリアパスを選ぶにしろ、まずは目の前の業務に没頭し数多くの経験を積むようにしてください。
キャリアパスを実現するためには、自分に足りないスキルを把握し習得する必要があります。
キャリアパスを決めたとしても、その選択肢に必要なスキルが自分に足りなければ、実際になることはできません。決めたキャリアパスに必要な知識を確認して、そして今の自分と照らし合わせて、足りないスキルがあれば習得してください。
誰しも初めはスキルが足りないものです。そして、どのキャリアパスであれ、足りないスキルを補うためにできることは実際の現場に数多くあります。自分のなりたい将来像を目指して、新しいスキルも積極的に習得していくようにしましょう。
クラウドエンジニアのキャリアパスで活躍しやすいスキル
クラウドエンジニアはスキルを得たり、磨いたりすることで活躍しやすくなります。そして、スキルを得たり磨いたりすることはキャリアパス実現にも必要です。
この章ではクラウドエンジニアのキャリアパスで活躍しやすい主なスキルを6つ解説していきます。ここで挙げるスキルを得ることで、自分の思い描くキャリアパスを歩める可能性が高くなります。
今の自分が持っているスキルを比較して、足りないものがあれば身につけるようにしてください。
クラウドエンジニアの根幹になるクラウドサービスのスキルは欠かせません。多くの企業で使われている主なクラウドサービスはこの3つが挙げられます。それぞれに特徴があるので、顧客の要望を実現するために最適なものを選びクラウドを構築しなければなりません。
主なクラウドサービスの例
どのキャリアパスを選ぶにしろ、クラウドエンジニアからキャリアをスタートさせる以上はクラウドに関するスキルは絶対に尖らせておくべきです。それが武器となり今後のキャリアが切り開かれます。
クラウドサービスに対する深い理解と知識、活用のノウハウを身につけることでよりキャリアパスで活躍しやすくなるでしょう。
クラウドエンジニアは、ITインフラ系の知識としてアプリを使うために必要な入れ物であるサーバーや必要なサーバーを使いやすくするネットワークのスキルが必要です。
クラウド上にサーバーを立てたりしてネットワークを作るので、クラウドもITインフラを構成するひとつの要素ということもできます。そのためクラウドを扱う際にはサーバーやネットワークの知識が求められるのです。
ITインフラ系の知識なしではキャリアパスで活躍するどころか、クラウドエンジニアとしての活躍が難しくなります。
最近ではクラウド上にITインフラを作り上げる場合は、Linuxというサーバーが使われるケースが多いです。まずはLinuxに関する知識を身につけることから始めてみると良いでしょう。
コミュニケーションスキルは、クラウドエンジニアのどのキャリアパスでも必要なスキルです。
基本的にクラウドエンジニアはクライアント企業のシステムをクラウドサービスで構築していくことが多いです。そのため顧客との打ち合わせはもちろんですが、一緒に仕事をするプロジェクトメンバーと仕事を円滑に進めるためにも、コミュニケーションスキルが必須になります。
ここでいうコミュニケーションスキルは具体的に、顧客の話を聞いて言われたことだけを対応するのではなく、本当に顧客が求めているものが何か、それを実現するためにはどう進めていくとよいか、スキルを持ったメンバーをどう調整するかなどを指します。
つまりは、顧客の求めていることを引き出して、効率よく仕事をおこなうために調整をするスキルといえるでしょう。どのキャリアパスであれ、顧客や仲間と話をすることは必ずあります。
特に、コンサルタントなど提案をする仕事やプロジェクトをまとめる立場を目指す人には欠かせません。
クラウド環境を実現するためにサーバーの仮想化は基本的なスキルなので、必ず身につけるようにしましょう。
仮想化とは、一つの物理的なサーバーの中で、複数の仮想的なサーバーを分割して利用する仕組みです。クラウド上でサーバーを作るときにはこの仮想化という技術が使われています。
サーバーを仮想化することによってこのようなメリットがあります。
サーバーを仮想化するメリット
仮想化で得られるメリットは数多くあるため、クラウドとは親和性の高い技術といえるでしょう。仮想化スキルを身につけることで顧客の要望に応えやすくなるというメリットもあるため、キャリアパスで活躍するためにはぜひもっておきたいスキルです。
CI/CDとは、「CI:継続的インテグレーション」と「CD:継続的デリバリーもしくは継続的デプロイ」を合わせた言葉で、新しい機能を追加するときに問題が発生しないかを自動的に確認し、いつでも追加できるように常に準備しておくことです。
これらを活用することで、アプリケーションやシステム開発をすばやくできます。
具体的にはCI/CDを使うことで、クラウド上に開発した環境で修正をした場合は、自動的にテストをすることで、バグをすばやく見つけてくれるというメリットがあります。
従来では修正後に人がテストしバグを探していたため、時間もかかり、バグも漏れていたというケースも多くありました。CI/CDを使うことですばやい開発が担保できるため、このスキルの需要が高まっています。
このようにCI/CDスキルを身につけることは、クラウドエンジニアのキャリアパスでも活かせる分活躍につながりやすいといえるでしょう。ぜひとも身につけることをおすすめします。
エンジニアの仕事はクラウドやサーバーを構築することなので、技術的なスキルのみが重視されると思われがち。しかし、資料作成スキルも同じぐらい重要なスキルといえます。
たとえば、顧客の要望を満たすための提案資料やクラウド構築のための設計書の作成はクラウドエンジニアの業務のひとつです。
提案資料がわかりづらければそもそもシステム開発までつながらないかもしれませんし、設計書が煩雑であればそのせいでのちのち構築時にやりづらさやミスが生まれる可能性があります。
顧客にわかりやすい資料を作ったり、構築しやすいような設計書を作ったりすることで業務を正しく進められるというメリットがあるため、身につけることが大切です。
クラウドエンジニアのキャリアパスで活躍しやすい資格
クラウドエンジニアのキャリアパスで活躍するためには、資格取得も手段として有効です。資格取得は、第三者から見ても知識を持っていることがわかるため、活躍しやすくなるといえるでしょう。
ただ、資格は多くあるため、すべてを取得するのは非効率です。
この章では、クラウドエンジニアのキャリアパスで活躍しやすい資格を7つ解説していきます。自分が目指すキャリアパスに必要な資格があれば取得してみてください。
国家資格の1つである情報処理技術者試験は、資格の知名度が高く取得することでITに関する高いスキルを持っていることを証明しやすいです。
資格の種類もIT全般を学ぶための基礎から応用編、さらには分野に特化してネットワークやデータベースなどの知識があることを示せる資格などさまざまな試験が用意されています。
クラウドに特化した資格はありませんが、マネジメントやジェネラリストなどクラウドのみならず、広いIT知識を必要とする道に進む人にはおすすめの資格です。
クラウドの周辺分野で知っておくべき内容、プロジェクトの進め方など、さまざまな内容を学ぶことでキャリアパスに活かしていきましょう。
情報処理技術者試験の中にはさまざまな資格が含まれています。各資格に対し、取得を検討すべき人の例をいくつか紹介します。
資格名称 | 資格取得がおすすめな人 |
---|---|
ITパスポート | 初めてITを学ぶ人 |
基本情報技術者試験 | 業務で基礎的なIT知識が求められる人 |
応用情報技術者試験 | 業務で高度なIT知識が求められる人 |
ネットワークスペシャリスト試験 | 業務で特にネットワークやITインフラの 高度な知識を求められる人 |
情報処理安全確保支援士試験 | 業務で情報セキュリティの 高度な知識や技能を求められる人 |
AWS認定資格はAmazonが提供しているクラウドの認定資格です。クラウドサービスの中でもAWSは世界シェアがNo.1で、導入している企業がもっとも多いです。つまり、AWS認定資格を取得しAWSに詳しくなっておくと、実際に企業で活躍できる可能性がより高まるといえるでしょう。
AWS認定資格は全部で12種類で、初めてクラウドを学ぶ人から経験豊富な人向けの資格がさまざま用意されています。
未経験者やこれからクラウド知識を身につけたい人は、FOUNDATIONALレベルの「Cloud Practionor(クラウドプラクティショナー)」の受講がおすすめです。入門レベルの認定資格のため、AWSやクラウド全般の基礎知識を身につけたい人向けの資格といえます。
AWS経験が1年程度ある人はASSOCIATEレベルの資格、経験が3年程度ある人はプロフェッショナルレベルが一般的です。経験を積むごとに資格のレベルを更新していきましょう。専門性を高めたい人は専門知識レベルにチャレンジするのもよいです。
Microsoftが提供しているクラウドであるAzureにも認定試験があります。Microsoft Azureは全世界のクラウドシェアはAWSに続いて第2位となっており、使っている企業はその分多数存在しています。
パソコンのOSで、世界の中でもメジャーなWindowsやサーバーOSのWindows ServerはMicrosoftで開発されているため、Azureとの親和性が非常に高いです。そのため、Azureの需要も今後は増えていくと予想できます。今後に備えて、先回りして知識をつけておくと良いでしょう。
Microsoft Azure認定試験の難易度は基礎的な内容を身につけられる「Fundamentals」、応用した内容の「Associate」、高度な内容の「Expert」の3種類があります。
中でもクラウドエンジニアの場合は以下の資格がおすすめです。
クラウドエンジニアにおすすめのMicrosoft Azure認定試験
自身のレベルに応じた資格を選ぶことで効率よくAzureの知識とスキルを学べるのが特徴です。
Google Cloud認定資格は、Googleが提供するクラウドサービスであるGCPの認定資格です。認定資格はそれぞれの難易度と分野ごとに11個用意されています。
初級なレベルに位置する「Cloud Digital Leader」は、初めてGoogle Cloudに触れる人向けの、中級レベルの「Associate Cloud Engineer」は、クラウドエンジニアとしての基礎知識を身につけられる資格です。
どちらも基礎的な知識がメインの内容になりますが、「Cloud Digital Leader」はGoogle Cloudの概要が分かれば合格できるのに対して、「Associate Cloud Engineer」は少し踏み込んだ設定や操作方法、考え方を理解する必要があります。
とはいえ未経験では「Associate Cloud Engineer」の取得が不可能というわけではありません。上位資格のほうが評価にはつながりやすいので、ぜひチャレンジしてみてください。
上級レベルの資格はさまざまあり、そのうちクラウドエンジニアのスペシャリストを目指す場合は「Professional Cloud Architect」や「Professional Cloud Network Engineer」がおすすめです。
「Professional Cloud Architect」は、Google Cloud全般の高度な知識を求められる問題が出題されます。「Professional Cloud Network Engineer」は、Google Cloudのネットワークサービスやコンテナ、ハイブリッドクラウドなど高度な知識を求められる資格です。
このようにGoogle Cloud認定資格は基礎的なものから専門的なものまで幅広い資格が用意されています。なるべく上級資格を取得できるように学習を進めてみるのがおすすめです。
CompTIA認定資格は、IT関連資格認定を実施している民間団体であるCompTIAが提供している資格です。CompTIAは、全世界で2,000以上のIT企業や3,000以上の教育機関とパートナーシップを締結している企業であり、IT業務に必要なスキルが何かを日夜研究しています。
そんなCompTIAが提供している資格は、特定企業の製品の知識が問われるのではなく、IT業界の標準的な内容が問われるようになっています。AWSやAzureなどの独自サービスの知識ではなく、クラウドの汎用的なスキルが身につけられるということです。
クラウドの分野で提供されている資格は主に以下の2種類です。
クラウド部門のCompTIA認定資格
このようにクラウドの汎用的な知識が身につけられるため、特にクラウドを勉強したての人や尖ったクラウドの知識やスキルが必要なキャリアパスで活躍しやすい資格といえます。
Linux技術者認定試験(LinuC)は、コンピューターのOSである「Linux」の知識やスキルが証明できる資格です。Linuxはサーバーの仮想化に使われることが多いため、クラウドエンジニアもよく扱います。この資格を通してLinuxの知識はぜひとも身につけておきたいところです。
日本のLinux認定試験を提供しているLPI-Japanが作った試験で、日本市場のニーズに合わせた試験を提供しているという特徴があります。
試験内容はレベル別で3つに分かれています。
Linux技術者認定試験のレベル
クラウドエンジニアとして仮想化の知識は必要です。身につけることでさまざまなキャリアパスで活躍しやすいといえるでしょう。
シスコ認定資格は、ネットワーク機器の製造・販売において全世界シェアNo.1を誇るシスコ社が提供している資格です。
先ほどから解説している通り、クラウド上でネットワークを構築することがある以上、ネットワークの知識はクラウドエンジニアにとって必ずもっておくべきといえます。
この資格を有することでネットワーク知識が証明できますし、シェア率が高いということは実務においても得た資格をシスコ社の製品で活かしながら働ける可能性が高いということです。
レベル別で資格が用意されており、基礎的な内容から非常に高度な問題が出題される試験もあります。
初めてCisco資格を取得する人におすすまなのは、アソシエイトレベルの「CCNA」です。未経験でも取得が不可能なわけではなく、基礎的かつ実務に活かせる知識を学べます。
シスコ認定試験の詳しい内容は以下の記事を参考にしてください。
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この記事では、クラウドエンジニアの特徴からキャリアパス、キャリアパスで活躍するためのスキルや資格を解説していきました。クラウドの利用は今後も増えていくと予想されるため、クラウドエンジニアの需要も高まっていくでしょう。
さらにキャリアパスを意識して業務をすることで、自分の目標を明確化でき、モチベーションを高く保って自分を成長させることができます。自分を成長させ価値を高めるためにもキャリアパスを理解して、それに向かって業務に臨みましょう。
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飯塚 寛也
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