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2022.04.27
日常的にIT技術を目にするようになり、IT業界の職種の人気が高まっています。その中でも特に人気の職種がシステムエンジニアです。
SEへの転職・就職を検討している方の中には「志望動機が漠然としていて説得力がない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、SEの仕事内容や必要な資質、志望動機を書く際の事前準備、状況別の志望動機の例文について解説していきます。
目次
開くシステムエンジニア(SE)は、顧客のニーズを満たすシステムの設計・開発・保守運用などをおこなう職種のことです。
具体的には顧客の抱えている問題・課題にヒアリングしたうえで、それを解決するためのシステムを設計して、チームで開発します。
SEとプログラマーの違いがいまいち分からない人もいるのではないでしょうか。実はSEとプログラマーは仕事内容がかなり異なります。
SEの主な仕事はシステムを設計することで、システムの全体像を「仕様書」にまとめます。作成した仕様書をもとにSEから指示を受けて、プログラムを作成してシステムを構築するのがプログラマーです。
SEはプログラマーに指示を出す立場にあるため、マネジメントスキルが必要になります。そのため、SEはプログラマーの上位職といえるかもしれません。
関連記事:プログラマーとは|仕事内容や年収から向いている人や資格まとめ
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SEの働き方には、「客先常駐型」と「自社開発型(社内SE)」の2種類があります。それぞれの特徴を紹介するので、自分に合っている方がどちらなのかを把握しましょう。
客先常駐型は、取引先の会社でシステム構築・開発・保守運用などをおこなうSEのことで、自分の所属している会社から取引先の会社に出向する業務形態です。取引先の会社が社外にデータを持ち出したくない場合や、社外のシステム開発が困難な場合に発生します。
客先常駐型にはさまざまな現場を体験できたり、社外の人と関わることができるなどのメリットがあります。一方で環境が頻繁に変わるため、適応力が低い人は苦労するかもしれません。
自社開発型は、自社内のシステム構築・開発・保守運用などをおこなうSEのことで、他社の顧客とするSEとは違って、自社での仕事を請け負います。
自社の経験戦略や事業戦略に基づいて、IT技術を活用して業績を上げていくのを考える仕事です。また、社内のPCの設定をしたり、従業員のPC操作などの問題解決をおこなったりする業務も担当します。
ユーザーが社内にいるので開発スケジュールが調整しやすいのがメリットになります。勤務先が頻繁に変わることもなく、ワークライフバランスも良好です。
SEは顧客の抱えている問題・課題にヒアリングしたうえで、それを解決するためのシステムを設計して、チームで開発する仕事です。
SEの6つの仕事内容を流れに沿って解説します。
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システム開発ではまず「要求分析・要件定義」をおこないます。要求分析では顧客が抱える問題をヒアリングして、求めているニーズを分析します。要求分析では、システムでしたいことや希望している予算などをヒアリングします。
確認したニーズを満たせるシステムの内容を明確に定義するのが要件定義です。要件定義では、開発するシステムの機能やかかる費用や期間を決めます。
SEには何より顧客のニーズを引き出すヒアリング能力が必要かもしれません。
「要求分析・要件定義」で顧客のニーズが確認できたら、システムの「基本設計」をおこないます。
基本設計は顧客から引き出したニーズを満たすために、必要なシステムの基本設計をする業務です。「表示されるデータの内容」「システムの操作方法」「搭載する機能」といったようなユーザーが使用する部分を設計します。
専門的なIT知識がないユーザーがほとんどなので、分かりやすいデザインを設計しなければなりません。
「詳細設計」では、基本設計で決まったシステムに搭載する機能を実現するための設計をします。
基本設計が、ユーザーが使用する外部の設計なのに対して、詳細設計は、システムで使う機能を構築する技術や仕組みなど内部の設計という違いがあります。
設計した内容を文章にしたものが仕様書です。仕様書をもとに、次の開発業務ではプログラマーに指示を出します。
「開発業務」では、詳細設計で決まった内部の構成を作成します。仕様書をもとに、プログラマーに指示を出して、機能や仕組みを構築するプログラムを設計するのがプログラミングです。
開発業務中は、納期が決まっているので遅れないようにスケジュール管理しながら、プログラマーへの指示出しして、数人のプログラマーをマネジメントします。
プログラマーが足りなかったり、高度な技術が必要だったりする場合はSE自らプログラミングをすることもあります。
「テスト業務」では、作成したシステムが設計通りに動くかを確認します。テストの結果、不具合がなく機能が実装されていれば、システムを顧客に納品して取引完了です。
納品後に不具合が見つかると迷惑がかかり、今後の取引が打ち切られるなど大きな損害につながるかもしれないので、不具合が見つかった場合を想定した余裕のあるスケジュールを組むのもSEの仕事です。
システムによっては「保守・運用業務」として日常的なメンテナンスやトラブル発生時の復旧作業に対応します。
取引完了後も顧客との関わりは続きます。このようなサポートが次の依頼につながるかもしれないので、アフターケアもSEの重要な業務です。
未経験からSEを目指すなら、スキルや専門的な知識よりもポテンシャルが重視されます。自分にSEの素質があるかを把握することで、入社後のミスマッチを防げるかもしれません。
SEに求められる素質を詳しく紹介していきます。
論理的に考えるのが得意な人は、SEに向いています。顧客からIT技術による課題解決を求められているので、システムエンジニアは課題を正確に捉えて、解決策を考えていかなければなりません。
論理的思考ができる人は効率的に業務を進行できるので、システムエンジニアとして高く評価される可能性があるでしょう。
知識やスキルの情報収集が苦にならない人は、SEに向いています。IT業界は目まぐるしいスピードで技術革新が進んでいるので、IT技術に関する最新情報をキャッチしておくのも仕事になります。常に勉強できる姿勢が重要です。
IT関連の情報に対してアンテナが高い人や自作PCを組むなどの目的のために情報収集できる人は、システムエンジニアの資質があるかもしれません。
システムエンジニアは一人で黙々と作業する時間もありますが、人と関わる時間も多いため、人とコミュニケーションを取るのが好きな人は、SEに向いています。
たとえば、顧客の要望を汲み取ったり、プログラマーに指示を出したりと頻繁に人と話す機会があります。
コミュニケーションが上手く取れないとSEの仕事はなり立たないので、相手の立場に立った会話ができたり、調整や交渉が得意だったりするとSEに向いている可能性があります。
SEの未経験者歓迎求人を出している企業も増えていますが、いくら人不足の業界・職種といっても、やみくもに志望動機を記載して入社できるほど甘くはありません。効率良く内定を獲得できるように、未経験者がシステムエンジニアの志望動機を書く際のコツを解説するので、参考にしてみてください。
未経験者がSEの志望動機を書く際のコツは、会社を選んだ理由を明確化することです。
特にどの企業でも当てはまるような内容は避けてください。場合によってはどの企業でも構わないと捉えられてしまい、志望度が低いと判断されてしまう可能性があります。独自性のある志望動機にするためには企業ならではの強みを見つけましょう。
特に「開発体制」や「企業独自の技術力」は企業独自の魅力になり得るので、企業研究で抑えておきましょう。
SEでも同様に他の職種ではなく、システムエンジニアを選んだ理由を明記するのがベターです。SEの仕事内容と自分の強みが合致しているのをアピールすることをおすすめします。
「この人は将来的に戦力になりそうだな」と思われるような志望理由に仕上げましょう。
IT業界経験や知識は盛り込むべきですが、情報が多すぎると印象がぼやけてしまうため、相手の印象に残るように最も伝えたい部分に絞って伝えるのがベターです。SEの仕事に役立つ知識や経験を入れましょう。
企業の採用基準は「入社後に業績へ貢献できるか」なので、アピールできる知識や経験がSEで役立たないと判断されてしまうと、採用から遠のいてしまうかもしれません。
たとえば、営業職でも顧客のニーズを読み取る能力が活かされた経験を話せば、SEの要件定義で役立つ可能性があります。
入社後に業績へ貢献できる人材だと思ってもらえるように、知識や経験は一つに絞ってアピールしましょう。
IT業界の経験がなかったり、文系大学出身だったりすると他のライバルより不利になると考えている人もいるかもしれません。
しかし、未経験者を歓迎する求人が多いのも事実です。そこでIT業界の経験がない場合は興味・関心や就業意欲をアピールしましょう。
興味・関心の高さは、企業のサービス内容やSEの仕事内容、IT業界のトレンドを調べておくと、志望度が高いと判断されやすくなります。
就業意欲の強さは、業界研究に加えて、ITスクールに通っていたなど実際に行動を起こしていることをアピールするとより評価されやすいでしょう。
関連記事:システムエンジニアと資格の関係|おすすめ資格や勉強法も解説
未経験者がSEの志望動機を書く際のコツは、入社後に取り組みたいことを具体的に示すことです。入社後に企業の役に立つ人材に成長する姿を、採用担当者に想像してもらいやすくすることができます。
また、キャリアビジョンが明確な人は目標達成の意識が高く、短期離職する可能性が低いと思われるかもしれません。企業側は採用コストを無駄にしたくないので、明確なビジョンがある人材を求めているため、入社後に取り組みたいことを具体的に示しましょう。
入社後に取り組みたいことは、応募先企業のサービスの延長線上にある取り組みがベターです。多くの場合、既存のサービスは先輩社員が担当しているため、過去に先輩たちが手がけた事業への理解を示すことができます
関わりのある顧客や既存のサービスを調べて、類似した事業を担当したいと伝えるのをおすすめします。
あまりにも応募先企業の事業と異なる内容を提示すると、現実味がなさから企業研究不足を疑われてしまうかもしれません。説得力を上げるためにも、応募先企業のサービスの延長線上にある取り組みにとどめておきましょう。
SEの志望動機を書く前に志望動機を構成する材料を集めましょう。準備を怠ると、的外れな内容になったり、薄い内容になったりして採用担当者から高評価を得られません。
SE向けの強みを知るために、過去の経験を棚卸しましょう。SEで活躍できる強みを把握してアピールした方が採用される可能性はグッと上がります。
そこで自分の経験を時系列順に書き出しましょう。経験を棚卸しする際に記載すべき項目としては、「業務内容」「実績」「身についたスキル」「成功経験」などが挙げられます。
上記の書き出した内容から、前述したSE向けの資質に近い強みを探してみてください。強みとエピソードをセットにして伝えた方が説得力が出るのでおすすめです。
企業は相性の良い人材を求めているので、応募先企業が求める人物像を把握しておきましょう。能力が高くても企業と相性が悪ければ、活躍するのは難しいかもしれません。
応募先企業が求める人物像は、「社長の書籍やインタビュー記事を読む」「求人票や採用サイトをチェックする」「面接官に企業で活躍している人の特徴を聞く」といったような方法で調べましょう。応募先企業が求める人物像を把握したうえで、自分の強みとマッチする部分をアピールするのがベターです。
企業との相性が良いため、長期的に定着して強みを発揮して業績に貢献できると判断してもらえるでしょう。
ビジョンが明確な人の方が目標達成の意識が高く、短期離職しにくいと思われるため、1・3・5・10年後のキャリアビジョンを明確化させましょう。
キャリアビジョンを明確化するための質問としては、「どんな仕事をしていたいか」「年収がどれくらいほしいか」「どんなスキルを身につけたいか」「どんな役職に就いていたいか」などがあります。
たとえば、3年以内にSEとして一人前になるのが目標だとすると、3年後の未来に向けてプログラマーとして現状どんな課題に取り組むべきかが明確化されます。
目標から逆算することで入社後のモチベーション維持にもなるため、キャリアビジョンを明確化してみてください。
専門性の高さからSEになる難易度が高いと思った人もいるかもしれません。未経験からSEを目指す際には工夫が必要です。未経験からSEを目指す際に知っておくべきポイントを解説するので、参考にしてみてください。
関連記事:未経験でシステムエンジニアになる方法|必要スキルや就活対策を解説
システムエンジニアになるには|必要な知識から就活までを完全網羅
未経験からSEを目指す際に知っておくべきポイントは、SEよりプログラマーの方が就職難易度が低いことです。
一般的にはプログラマーとして経験を積み、SEにキャリアアップするためで、プログラマーの方がSEより未経験で募集している会社も多い傾向があります。
完全未経験から募集している企業もありますが、実務経験がなくても、ある程度のスキルが身についているとより重宝されるかもしれません。
今は専門的なスキルでもネットや参考書で学べる時代です。実際に、未経験者歓迎求人でもコードを書ける人が応募してくる場合があります。
ライバルに差をつけるためにもスキルを身につけておくのがおすすめです。
プログラミング未経験からの独学での学習は挫折しやすいので、未経験からSEを目指すならITスクールに通うのがおすすめします。
ITスクールでは未経験者でも分かりやすいテキストで学習できたり、エラーを解決できない場合でも講師に聞いて、疑問を解消できたりするなど挫折する可能性がグッと下がります。
また、就職のサポートまでおこなってくれるITスクールもあり、未経験からSEとして就職できるかもしれません。
提携転職エージェント経由で転職すれば、受講費が無料になるスクールもあるので、自分に合ったITスクールへ通いましょう。
SEの選考では下記の使用してはいけないNGワードの例としては、「手に職をつける」や「チームワーク」があります。
「手に職をつける」は「別にSEである必要はない」と考える採用担当者もいるため、SEである理由を添えられるようにしましょう。
「チームワーク」も同じくチームで協力する仕事は他にもあるため、そのなかでもSEで生きる理由や経験を示してアピールするようにしましょう。
NGワードに共通する点は必ずしもSEでないといけない理由がないことです。「他の職種でも良いのでは?」と質問されてしまうので、避けた方が良いかもしれません。
ここまでの内容を踏まえて、SEの志望動機の例文を4つ紹介します。自分の状況に近い例文があれば、参考にしてみてください。
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私は大学でシステムデザインを学びました。今はJava・C言語・Pythonなどの言語を使用でき、小規模なセキュリティシステムを開発できます。今後も技術を磨いていき、貴社に貢献したいと思います。
SEの仕事内容や必要な資質、志望動機を書く際の事前準備、状況別の志望動機の例文について理解できたでしょうか。
SEの未経験歓迎求人を出している企業もあり、就職できる可能性は十分にあります。ただ、専門性の高さゆえに、まずはプログラマーで経験を積むのも一つの手段です。
選考を有利に進めるためにも、念入りな事前準備してから志望動機を作成しましょう。
飯塚 寛也
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