特別インタビュー

ゼロから目指したIT業界への転職|エンジニアとして感じるモノ作りの喜び

クレスコ・デジタルテクノロジーズ アドバンストテクノロジー本部第1部 プロジェクトマネジメント・スペシャリスト 山本正晴さん

クレスコ・デジタルテクノロジーズ アドバンストテクノロジー本部第1部 プロジェクトマネジメント・スペシャリスト 山本正晴さん

Masaharu Yamamoto ・大学卒業後、住宅リフォーム会社に就職するも1年で退社。ITエンジニアを目指し資格を取得し、2008年にクリエイティブジャパン(現クレスコ・デジタルテクノロジーズ)に入社。大手SIerに常駐する形でセキュリティシステム等を担当。2018年からは本社勤務でセキュリティ関連の受託業務に従事。2021年4月にセキュリティソリューション本部第2部部長に就任。2022年4月から組織再編に伴い現職

IT業界に見つけた「求められて喜ばれる仕事環境」

大学卒業後の就職先に選んだのはリフォーム会社だったのですが、仕事を通じて他者から求められている実感が持てず1年もせずに退社することにしました。ファーストキャリアで躓いた原因は明確。もともとしたかった仕事の道に進めず、就活に出遅れ追い込まれた状況で、とりあえず内定をもらえた会社を選んでしまったからです。

高校ではフェンシングにのめり込み、大学もスポーツ推薦で入学してフェンシングに打ち込もうと考えました。その際に推薦で選べた学部は文系の経営学部でした。

実は建築の仕事に関心があったので、大学卒業後に建築関係の専門学校で学び直し建築業界を目指すことも考えたのですが、上手く事が運ばず、そうこうするうちに周りから出遅れたまま就活をした結果がファーストキャリアの選択ミスでした。

転職を決心した際は、最初の失敗も踏まえて「他者から必要とされていると実感できる業種・業界で、成長性のある仕事に就きたい」という思いを強く持っていました。その頃からIT業界の注目度が急上昇中で、リーマンショックの前ということもあってリクルート状況も良好。それで転職先に選んだのがこの業界です。

山本さんをIT業界に導いたもの

アルバイトをしながら2つのIT資格を取得

会社を辞めてアルバイトで食いつなぎながら、ITエンジニアになるための入門資格とされる資格取得を目指しました。取得したのは、ネットワーク系の仕事に必要なCCNA(※1)と、Linuxというオペレーティングシステム(OS)系の仕事に欠かせないLPIC(Linux技術者認定試験)の2つです。

ITスクールの半年間のコースに通った後に、さらに半年ほどかけ、合計1年ほどで両方の資格を取得しました。資格取得は転職の武器になる面もありましたが、自分に自信が持てたという意味もあったと思います。

大学の学部は文系でしたが高校時代は理系志向でしたしIT系の仕事に苦手意識や不安感はありませんでした。未経験の分野でやっていけるかなという不安より、これからの世の中に必要不可欠なIT業界の仕事を自分もやりたいという思いの方がはるかに大きかったですね。

ファーストキャリアでの教訓を踏まえ、転職先選びは慎重に進めました。まずは自分が何をしたいのかをよく考え、それに見合った就職先を妥協せずに探すことにしたのです。クリエイティブジャパン(現クレスコ・デジタルテクノロジーズ)に決めたのは、同じITエンジニアの仕事でも上流系の仕事に携われそうだったからです。

※1 CCNA(Cisco Certified Network Associate)とは、ネットワーク機器を開発するシスコシステムズ社が自社製品への知識を認定するベンダー資格で、ネットワークに関する基礎知識が問われる。

上流系から挑戦したことでスピード感を持ってエンジニアとして成長

ITエンジニアの仕事は大きく上流系と下流系に分かれます。上流系とはシステムの設計や提案を主とする仕事で、下流系とはプログラミングやテスト等の仕事を意味します。上流・下流といっても仕事の価値としての上下があるわけではなく、プロジェクト工程の前半部分を上流、後半部分を下流と呼んでいるにすぎません。

私が上流系の仕事をしたかったのは、あくまでも個人的なイメージですが、上流の方が物づくりに携わっている実感を持てそうだと考えたからです。

そういう視点で企業選びを進める中で、クリエイティブジャパンは最初から上流系の仕事にかかわれる可能性が高いと見込み、面接の際にも同じ感触を得られたので入社を決めました。

ITエンジニアの多くは、まずは下流系の仕事で経験を積み、上流系の仕事に移っていくというのが王道パターンですが、自身の場合は最初から上流系の仕事に携われたので、選択は正解でした。また、いきなり上流系の仕事にかかわることでスキルアップをスピードアップできたと自分自身では感じています。

モノづくりができる喜びと時代の最先端で働けるやりがい

クレスコ・デジタルテクノロジーズ アドバンストテクノロジー本部第1部 プロジェクトマネジメント・スペシャリスト 山本正晴さん

願いが叶ったとはいえ多忙な仕事でした。大手SIerにて常駐で仕事をしていた時期には、官公庁や金融、製造業向けのセキュリティシステムインテグレーターの役割を担っていたため、ひとたびトラブル等が発生すると、土日も祝日も関係ありませんし、ある意味24時間体制の仕事でもありハードな毎日でした。

それでも仕事は面白かったです。システムの設計や提案にかかわり、物づくりに参加している実感が持てましたし、クライアントも良い仕事をすればきちんと評価してくれる。そういったプラス面が、仕事のハードさというマイナス面をはるかに上回っていました。

いわゆるBtoBの仕事ですから、直接的にユーザーや消費者の反応が返って来ることはありませんが、自分がかかわったシステムが新聞に載ったり、企業CMの中で取り上げられていたりすると、それだけでも誇らしい気持ちになれました。また自動車メーカーのEV用のカーナビ連動情報システムの仕事をしていると、時代の最先端を開拓している実感もあり、改めてやりがいを感じます。

山本さんが考えるネットワークエンジニアとして働く魅力

キャリアアップの原動力は謙虚な姿勢と責任感

2018年から本社で仕事をするようになると、主にセキュリティ関連の受託業務を担当し、協力会社から参加するメンバーを含む十数名のチームを率いる立場になりました。2021年にはセキュリティソリューション本部第2部の部長を任され40名ほどを統括するようになりました。

さらにクリエイティブジャパンがクレスコ・グループに入り、2022年5月に社名を変更するとともに組織再編を行い、私が担っていた部署がアドバンストテクノロジー本部第1部として再編されたのに伴い、プロジェクトマネジメント・スペシャリストに任命されました。

山本さんのキャリアアップの変遷

その結果、それまでの担当だったセキュリティ系中心のサーバ、ネットワーク系の分野だけでなく、クラウド系の分野も見るようになり仕事の幅はさらに広がりました。畑違いの業界からの転職組でエンジニア未経験からのスタートだった私が、責任ある立場で仕事ができているのは大変幸せなことです。

最初は素人ですから分からないことや戸惑うことも数多くありましたが、そういう際には知識を持っている人、経験がある人に率直に教えを乞い、耳を傾ける姿勢を忘れないようにしてきました。その姿勢はいまでも同じです。

経験は積みましたし、もちろん勉強も続けていますが、進化の早いテクノロジーの世界では、すべてを把握し十分に理解するのは困難です。謙虚な気持ちで人から教わることは常に必要な姿勢だと思います。

また責任をもって仕事に取り組む姿勢、きちんとした仕事を続けることで顧客との関係性を良好に保つことは私が特に心掛けてきた点です。

さらに言えば、顧客が「これをやってほしい」と求めて来るのを待つのではなく、先回りしてやるべきことを提案する、あるいは顧客が良い選択をできるように、こちらが種をまいて誘導する。そんな風に自ら仕事を産み出す努力も間違っていなかったと振り返ります。

若い人材に求めたいチャレンジ精神

ネットワークエンジニアの仕事はチームでします。1人でする仕事ではありません。その意味ではチームワークは重要ですが、若い人材には挑戦する気持ちを常に持ってほしいと思います。

新しい分野や案件に対して、「分からないからやりません」ではなく「分からないけれどやってみる」くらいのチャレンジ精神が大切です。そういう思いをチームにまとめ上げるのは上司やリーダーの役目ですから、若い人材はとにかく思い切って挑戦してみてください。

もう一つネットワークエンジニアとして必要な資質を挙げるなら、上手くいかなかったときに冷静に原因を分析する力です。機器を組み合わせて正しく動かすには複雑な工程が必要で、上手くいかなかった時に原因を探って対処するには、工程を振り返りきちんと分析する作業が不可欠だからです。

山本さんが考えるネットワークエンジニアに必要な資質

2013年にクリエイティブジャパンがクレスコ・グループに入り、2022年5月1日から社名もクレスコ・デジタルテクノロジーズに変わりました。社風や企業文化の面で変わった面はありますし、それを理由に会社を辞めた者もいます。

ただ私の感覚では、企業としての安定感が増したし、変化した部分はいずれもより良い方向での変化だったと感じているので、すべてポジティブに捉えています。ただでさえ変化の時代です。変化をポジティブに受け止める姿勢は、これからさらに重要になってくると思います。

山本さんと描くネットワークエンジニアの未来

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