CCNAの合格点は? 試験改定後の傾向や勉強方法を解説
2022.04.27
INTERVIEW 特別インタビュー
特別インタビュー
Yuichi Kimura・大学院卒業後、インターネットポータルサイトを展開するIT企業に就職し、ソフトウェアエンジニアとしてスポーツやニュースのサイト、ファンタジーゲームの開発に携わる。その後、転職し、ソーシャルゲームプラットフォームを運営する会社やモバイルペイメントを提供するフィンテック企業など、幅広い領域で開発責任者を務める。2019年7月より「データによる意思決定を仕組み化して、世の中に広めたい」という想いに共感し、インティメート・マージャーへ参画。データプラットフォーム事業におけるクオリティマネジメントや、ポストCookie領域・X-Tech領域のプロダクト開発に取り組む。 2021年12月に取締役 CTOに就任
現在はCTOとして開発全体の責任者を務めていますが、振り返ってみると、キャリアのスタートはIT企業のソフトウェアエンジニアでした。
もともと、パソコンを使ったモノづくりに携わりたいと考えており、大学でも情報系の学部に進学。大学在学中からアルバイトでエンジニアの仕事をしており、総合職や営業職よりもプロダクトづくりに直接携われるほうが自分に合っていると感じていました。そのため、エンジニアとして就職したい気持ちは新卒の頃から固まっていましたね。
インターネットのポータルサイトを提供している会社に新卒で入社。当時はまだサービス数も少なく、国内シェアも十分に取れてはいなかったため、タイムマシン経営といって、アメリカで伸びているビジネスモデルを国内に持ち込み、いろいろなサービスを立ち上げている時期でした。
このとき携わったワールドカップの日本開催に向けて立ち上げたサービスは印象に残っている仕事の一つです。
立ち上げたサイトは、日本での開催もあって、たくさんのアクセスを集めることができました。このとき自分が携わったサービスが多くの人に見てもらい、触ってもらえることに喜びを感じましたね。
一方であまりのアクセスの多さにサーバーがダウンし、つながらなくなった経験もしました。当時の会社にいたインフラエンジニアの先輩方には本当に助けてもらい、改めてネットワークや通信環境を整えてくれるエンジニアの方々のありがたさを実感した瞬間でもありました。
サービスを作り上げることの楽しさを感じることができた一方で、その後会社がどんどん拡大するなかで組織の細分化が進み、サービスの企画から立ち上げまでの業務工程も分業となり、一気通貫で携わることが難しくなり、もどかしさを感じるようになりました。
そこで、企画から開発、運用まで携われるサービスの開発をおこないたいと、ソーシャルゲームプラットフォームを運営する会社に転職。いくつか新規事業の立ち上げを経験後、これまでやったことのない領域に携わりたいと、モバイルペイメントを提供する会社に転職しました。
私自身、キャリアを歩むなかで大事にしてきた考え方が、複数の得意領域の掛け合わせで「100万分の1の人材」になることです。
そもそも100万分の1の人材になる方法は2種類あります。1つの領域でプロフェッショナルとして突き抜ける方法と、100分の1の得意領域を掛け合わせて100万分の1の価値をつくる方法です。
この考えに至ったきっかけは、2社目のソーシャルゲームプラットフォームを運営する会社で働いていたときでした。当時のCTOがエンジニアとして突筆したスキルがある方で、今でもとても尊敬しています。
その方から、生存戦略としてエンジニアリング以外の得意領域を持つことも意識していると伺ったことが、一番のきっかけです。技術的に尊敬できる方が意識しているのだから、私が考えないでどうするんだと思いました。
何を掛け合わせるかは、いろいろ経験してみないとわかりません。そのため、私自身は発展途上の企業で、まだまだ課題が山積みの状況のなかに身を置いてきました。なるべく挑戦できる環境に身を置くことで、自分に何が合う・合わないが明確になり、度重なる試行錯誤の過程で成長スピードが早めることができると考えたからです。
3社を経て、インティメート・マージャーに転職してからは、やることが大きく変わりました。これまでは、ある程度規模の大きい企業でしたので、各領域や専門に特化した方たちがいる状況で、自分の専門外で困ったことがあれば、その方々を頼ることができました。
一方で現在のインティメート・マージャーに転職してからは、あらゆる技術に関する見解を求められるようになりました。CTOとしても、開発における最後の砦として、責任も重くのしかかってくるようになりました。
そのため、自分自身でも手を動かしながら、技術を高めることを怠ってはいけないという危機感が、よりいっそう強くなりました。マネジメント側に回ったからといって、技術を知らずに開発における意思決定をおこなうことは、すべてのサービスの質にかかわってくるためです。
とくにIT関連は、新しい技術がどんどん生まれてくる領域です。周りの成功しているエンジニアを見ても、新しい技術に興味を持ちながら、実際に試してみることを大事にしている人が多いように感じます。
私はこれまで4社を経験してきましたが、会社選びは何の事業をやっているか、どんなサービスをやっているかが大事です。そのうえで、企業規模の大小に応じて、やることが変わってくると感じています。
比較的規模の大きい会社だと、組織の細分化が進んでおり、専門性に特化した方がいます。一方で、規模の小さい会社だと、見る範囲を広げる必要がありますし、そういう人が重宝されます。
逆に言うと、業務範囲や興味の幅を広げたい人は中小企業が向いているように思います。他部署とのかかわりが増えるため、コミュニケーション能力も鍛えられます。また、ネットワークエンジニアであれば自分が構築したネットワークによってどんなサービスが動いているのか、開発の全体像を見ることもできます。
範囲を広げようと思えばいくらでも広げられる環境があるため、たとえばファーストキャリアで中小企業に入り、範囲を広げたうえで「ここが好き」「ここが得意」となったら、それを突き詰めるために大企業に転職する方法もあるかもしれません。
キャリアには正解がないため、どの道を進むべきか悩むこともあるでしょう。そこで、社内でも社外でも、同じ職種の人に限らず相談できる人を増やしておくと良いと思います。やはり、1人で悶々と考えていても進展しません。相談しながら自分自身の考えが整理されることもあります。また、最終的に決断を下すのは自分ですが、背中を押してくれるような意見に出会うこともあります。
生身の人の話を聞くなど一次情報を収集するのは、キャリアにおいても、またエンジニアとしても大事なことです。
エンジニアにとっての一次情報とは、卓越したスキルを持つ人から話を聞くのはもちろん、自分で試して試行錯誤することも含まれます。
そのため、「これしかやりたくない」だと自分の可能性を閉じてしまうので、いろいろなことにチャレンジしたほうが良いと考えています。当社でも、バリューとして「チャレンジ」を大事にしており、これはどんなエンジニアにも求められる姿勢だと思います。
また、開発に携わるサービスの全体像を把握しておくことも大切です。そのためにも、まず自分自身で手を動かして試してみるということが大切です。
今後、ネットワークエンジニアのようなスペシャリストは、一つの企業に収まるのではなく、複数の企業で働くことが当たり前になるのではないかと考えています。というのも、ネットワークエンジニア自体は、まだまだニッチな職種で、数としても少ない。にもかかわらず、ネットワークはサービスの基盤であり、多くの会社にとって欠かせないものです。
そのため、1社に週5でフルコミットするのではなく、複数社の仕事を掛け持ちしながら年収を上げるような働き方も、将来的には当たり前になると思います。
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