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5Gとは?メリットとデメリットや歴史を簡単に解説

2020.11.26

2020年の次世代通信「5G」。最近は日常生活でもよく耳にするようになりました。 5Gの通信速度はなんと4Gの1000倍! そんな次世代通信技術として話題の5Gですが、実現するとどういった世界になるのでしょうか。 この記事では気になる5Gについてと、それによってかわる生活について説明していきます。

5Gとは

5GのGは「Generation」を指し、5Gは第5世代移動体通信方式の事です。
移動体通信とは主にケータイ・スマートフォン・モバイルWi-Fiルーター等の移動中でも使用できる機器の通信の総称です。

昨今スマートフォンの普及やアプリケーションの発展によって、データ量が急増しています。
2020年には10年前の2010年と比較すると、なんと1000倍以上のデータ量の増加が見込まれています。
また、世の中電化製品などがネットに繋がるIoT化が急速に進んでいます。
そんな背景もあって生み出されたのが5Gというわけです。

5Gは超高速になるだけではなく、多数接続、超低遅延といった新たな通信の技術を持つ次世代の通信システムです。
これらの5Gの技術を一つのネットワークで一度にすべての機能を使用するには、コスト的技術的にもハードルが高く、また、これらすべての機能を使用する場面は多くないと考えられています。
そこで、使用するユーザの要望や環境によって必要な機能のみを使用します。

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5Gまでの各世代について

1980年代に第一世代の1Gと第二世代の2G、1990年代に第三世代の3G、2000年代に第四世代の4G、2010年代では第五世代の5Gという通信技術まで進化し、過去 30 年間で通信速度は、約10,000万倍に高速化しています。

期間 通信速度 技術 トピックス
1G 1979~1999 - アナログ回線 初めての携帯電話
2G 1993~2012 2.4Kbps~28.8Kbps デジタル回線 モバイルサイト、ケータイメール
3G 2001~ 384Kbps~110Mbps 国際標準化 インターネット、動画視聴
4G 2010~ 50Mbps~1Gbps LTE スマートフォン、ユビキタス社会
5G 2020~ 1Gbps~50Gbps MIMO IoT、VR、AI、自動運転
6G 開発中 100Gbps〜1Tbps - -

1G(第1世代)


携帯電話の普及した時期で、主に1980年代に普及しました。
アナログ方式で通信を行ない、いつでもどこでも電話ができることを実現しました。


2G(第2世代)


iモードなどでインターネットが利用できるようになった時期で、主に1990年代に普及しました。
1Gから進化してデジタル方式で通信になりました。

3G(第3世代)


綺麗な音質で電話したり、メールやネットも携帯電話で実現してきた時期で、主に2000年代に普及しました。
国際的な統一規格に準拠しており、写真付きのメールや音楽のダウンロードもできるようになりました。

4G(第4世代)


ガラケーからスマートフォンに変わった時期で、主に2010年代に普及しました。現在も主流の通信規格です。
パソコンでしていたインターネットのサービスをほとんどできるようになっています。

5Geとは

5Geは、5G evolution(進化)の略で、アメリカ合衆国の情報通信AT&Tによるマーケティング用語です。
非常に紛らわしいですが、4G LTE-Aや4G LTE-PROの技術を用いた通信であり、5Gとは異なります。

5G(第5世代)


IoTが発達する2020年代に普及する予定の次世代規格です。
高速化とあらゆるものがネットワークにつながること、そして通信の遅延を発生させないことも5Gには求められています。

ローカル5Gとは

5G導入に向けて、近年注目を浴びているのがローカル5Gです。
ローカル5Gとは、5Gの技術を特定の限られたエリアの中だけでプライベートネットワークとして使用することができる5G技術のことです。
使用する周波数帯は同じであるため、プライベートIPアドレスのようにエリアがかぶらないように利用するという条件で免許をもらって利用できます。
駅や空港、スタジアム、病院など一般人の集まる広い空間や、工場や建設現場、港や物流倉庫などの建設、運輸業界で利用されることが予測されています。
京セラが工場や建設現場向けに2022年の商用化を目指してローカル5Gに参入したり、東京大学とNTT東日本が2020年2月にローカル5Gの検証環境「ローカル5Gオープンラボ」の設立を発表したり、今後の利用に期待が寄せられています。

6G(第6世代)

現在開発中の5Gの次の世代の通信規格です。
伝送速度100Gbps〜1Tbps、遅延1ms〜0.1msの基準で検討中です。

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5Gのメリット

ここでは5Gの特徴について説明します。
前世代となる4Gと次世代5Gの性能を比較してみましょう。
通信速度の向上だけでなく接続デバイス数や低遅延が特徴です。

高速大容量(eMBB:Enhanced Mobile Broadband)

・最大10Gbps(現行LTEの100倍)
・4K/8Kなど高精細映像も超高速に伝送になり、2時間の映画を3秒でダウンロード可能になります。

これは通信速度の向上を指しています。
最近スマートフォンで動画を視聴することは珍しありませんが、動画の画質が良くなると、それに伴って通信量も多くなります。
現状では少ないですが、4K・8Kクラスの動画もこれから増えていくでしょう。

そういった高画質な動画を、現状のスマートフォン等の4Gで視聴しようとすると、再生までの時間がかかったり、視聴中に読み込みが入ってしまってしまいます。
5Gの「高速大容量」ではそういった問題を解決することが見込まれています。
ちなみに5Gでは4Gの速度1Gbpsの10倍にあたる下り最高20Gbps、上り最高10Mbps以上という数値が目標になっています。

高信頼低遅延(URLLC:Ultra Reliable Low Latency Communications)

・超低遅延化1ms(10分の1の遅延)
・高信頼化
・現行LTEの1/10
(利用者が遅延を意識することなく、リアルタイムに自動運転、遠隔ロボット操作・制御が可能になります)

5Gでは4Gまでとは異なり、スマートフォン等の携帯端末の利用のみならず、遠隔医療や建設現場、自動運転車での利用も見込まれています。
例えば自動運転車の場合、「止まれ」という命令を出してから、実際に自動運転車がその命令を受信するまでに大きな「遅れ」が生じてしまったら、大事故につながりかねません。

5Gの通信遅延は1ミリ秒(0.001秒)以下という数値が基準とされていますが、これは4Gの10ミリ秒(0.01秒)の10分の1となります。

多数同時接続(mMTC:Massive Machine Type Communications)

・多接続(100万デバイス/1平方キロメートル)

エリアごとに、通信可能な機器の数が今よりも多くなることを指します。
多数同時接続が実現すると、災害時等で同時に多くの通信が発生しても安定して接続できるようになります。

どこのご家庭でも、電気・水道・ガスの使用量を計るために、メーターがついていると思います。
近年こういったメーターもスマート化が進んでおり、一部のスマートメーターは使用量などをガス・電気・水を提供している会社に送るための通信方式として5Gが使用されるそうです。

このように、あらゆるものがインターネットに繋がるIoT化が進むと、通信台数が増加します。
5Gの「多数同時接続」では通信端末の増加に対応できるよう、1平方km辺り100万台という数の通信機器が同時に接続できることが目標とされています。
こういった基準を満たすために、ドコモ・KDDI・SoftBank等の通信事業者のみならず、様々な企業が実験を繰り返したり、設備投資をしています。

省コスト&省電力

・通信量あたりのネットワークコスト低減


以上のように、5Gが実際に世の中に導入されたら、通信速度・通信技術が大幅に進化し、メリットが多いのが分かるかと思います。

5Gのデメリット

メリットがある一方でデメリットはないのでしょうか。
ここでは5Gのデメリットを紹介します。

5Gスマホのサービス範囲

現在普及している通信デバイス、スマートフォンが5Gの通信に対応するためには、新たに発売されるであろう対応機器を購入しなければならなりません。
また、金額も通常の携帯より割高になる可能性があり、購入してとしても5Gの通信をすぐに使用できるとは限りません。

5Gの電波が割り当てられたキャリアは、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの4キャリアで、それぞれ、NTTドコモは2020年3月25日、KDDIは2020年3月26日、ソフトバンクは2020年3月27日、楽天モバイルは2020年9月30日から商用サービスをスタートしましたが、5Gが使用できるエリアは各キャリアの基地局の数にもよります。
どのキャリアも最初は首都圏からスタートして徐々に地方へと進展していくと見込まれますが、楽天モバイルは三大都市圏に限定されるサービスになる可能性があります。

高速通信を実現するために、28GHzの高い周波数帯を使っているため、電波の届く範囲が狭くなるといわれています。
そのため4Gのときよりも多数の基地を設置する必要があり、山がちな日本での使用はまだ不安定という意見もあります。

電磁波の人体影響の危険性

前述のとおり、高い周波数帯を使っているために人体に悪影響をもたらす可能性があるという主張もあり、実際にベルギーでは5G導入中止を決定したようです。
まだまだデータが少なく健康被害の検証はいまだ不明確なのが現状です。

セキュリティやプライバシーのリスク

5Gにより、インターネットに接続する端末が増えれば、その分セキュリティやプライバシーのリスクも高まります。
2017年には「BrickerBot」と呼ばれるIoT機器を破壊するマルウェアが猛威を奮っており、対策が求められている状況です。

高度な技術が要求される

お客様より5Gのネットワークを構築、運用、監視の依頼があった場合に、既存のネットワークの知識だけでは対応できず、ネットワーク業界の人材不足がますます深刻化する可能性があります。

5Gのもたらす世界とは

5Gの実用化は2020年を目標としています。いったいどんな世界になるのでしょうか。
ここでは5Gによって世界がどうかわるのか予想していきます。

あらゆるモノがインターネットにつながる世界

2020年には5Gの実用化とデバイスの進化により、あらゆるモノがインターネットにつながっています。
今まではインターネットへつながるデバイスはパソコンであり、そこに携帯電話、そしてスマートフォンが加わっていきました。
しかし、今度はもっと爆発的にそのデバイスの種類と数も増えると予測されます。
自動車はもちろん、時計、メガネやドアや鍵などアイデア次第ではどんどんモノがインターネットにつながっていくでしょう。
ネットワークにつながるモノが増えて、それらが相互に連携することで、とても便利になっていきます。

たとえば、ランドセルや靴がインターネットにつながると子供の居場所をすぐに確認することができます。
また、走行中の車や自転車などに子供が近くにいることを伝えることで、安全に歩行することができるようになります。
こういった相互にインターネットにつながることで、今までできなかったことが実現するのです。

一方、通信速度や同時接続数の増加が実現するとスポーツ観戦などで、より臨場感のある観戦方法がおこなわれるかもしれません。
選手一人一人にカメラがつけられ選手と同じ目線で試合を観戦したり、立体映像を投影してすぐそばでプレイしているような迫力を味わったりすることも5Gの技術なら可能です。

さらに、自動車は完全に自動操縦することも5Gなら可能です。
そんな世界が実現すると移動中も仕事ができるようになります。
もしくは移動中、家族全員で映画を見たり、食事をすることも自動運転ならできます。
これらの例を2020年にすぐに実現するかと言えば、むずかしいですが、5Gという土台ができればやがて実現することでしょう。

犯罪のリスクが減る

5Gの高速大容量という特長により、街のセキュリティがより強固なものとなり犯罪のリスクが少なくなります。
5Gを使用する事で1km先の変化を映し出せる4Kカメラの映像を、圧縮不要でリアルタイムに遠隔地の監視センターに送ることが出来ます。
また、監視センターのシステムでのAIによる映像の自動解析においても、より鮮明な映像を得られるため、犯罪の抑止に繋がると考えられます。
実際にALSOKが実証実験をしたり、AIの画像認識で不審者を察知するシステムの共同開発を行っていたりします。
これが、5Gのセキュリティに対する1つのメリットとなります。

一方でセキュリティリスクも存在します。
例えば、高速大容量という特長によって、飛び交うデータの量が膨大となる事から、進入の検知や痕跡の探索が困難になる事が予想されます。
今までは小さな川で穏やかな水流の元、探し物をしていたのが、これからは大きな滝の激流の中で、探し物をするという事になるわけですね。

更に、同時多接続という特徴により通信網に接続する機器が増える為、サイバー攻撃側の侵入経路が増える事になり、送信元の特定が難しくなります。
このように5Gにはセキュリティリスクが潜んでいる為、世界的にサイバーセキュリティを強化する動きが見られます。

携帯を取り巻く技術の進化

皆さんは「ガラスに貼り付ける基地局(アンテナ)」をご存知ですか?
ドコモとAGCが共同で窓ガラスに張り付ける携帯基地局用アンテナを開発したそうです。

見た目はほぼ完全に小さな窓ガラスが大きな窓ガラスにくっついているだけなのですが、街の景観を損なうことなく、基地の役割をこなすことができるそうです。
この窓ガラス基地は何も5Gのためだけに開発されたわけではないらしいですが、将来的には5Gでの利用も考慮されています。

また、総務省が5G利活用コンテストという、5Gを利用した地方創生のためのアイデアを募集しています、気になった方はアイデアを投稿してみてはいかがでしょうか?

5Gで変わるネットワークエンジニアの生活

5Gの普及によってネットワークエンジニアの生活はどう変わるのでしょうか。
基本的には携帯電話やスマートフォン等の通信規格なので、5G実用化してすぐには影響は少ないかもしれません。
とはいえ、職場にパソコンとスマホ以外のデバイスが導入されることが予想されます。
そして、それらはインターネットにつながるので仕事も様変わりするでしょう。
ここでは5Gによるネットワークエンジニアへの影響を考えてみたいとも思います。

5G対応機器への切り替え

まずは、5G対応機器への更新案件が増えることが予測されます。
あらゆるモノがネットワークにつながるようになれば、当然業務での使用も増えてくるでしょう。
たとえば、自動車がネットワークにつながるようになった場合、インターネットだけではなく社内ネットワークに繋ぐことも十分に考えられます。
パソコン以外の機器がどんどん社内ネットワークへ繋ぐようになれば、インフラも業務に耐えれるように機器を更新することになるでしょう。

また、5Gではネットワーク遅延がないことを大前提としたサービスが生まれてくることが実現するといわれています。
たとえば、自動運転や遠隔による手術などです。 このようなサービスを支えるためにも冗長構成化などインフラ設備の増強が考えられます。

・基地局の設置
5Gを普及させるために基地局や中継装置の設置など物理的な設備増強が行われるため、無線技術に強いエンジニアには仕事が多くなると予想されます。

・運用、保守が重要
さらに企業においてもパソコンやスマートフォン以外にもネットワークにつながる場合、それらを管理するネットワークの運用・保守体制の増強・アウトソーシング化の増加も考えられます。
大量のトラフィックをさばく必要があるためです。

セキュリティエンジニアの資格

資格面では、例えばCISSPやCND(認定ネットワークディフェンダー)、CEH(認定ホワイトハッカー)といった資格が徐々に普及してきたり、ネットワーク業界最大手のCisco社も「CCNA Cyber Ops」という認定試験を2017年より開始しています。
日本でも国家資格である「情報処理安全確保支援士」が2016年10月21日から認定開始されていますね。
それくらい世界的に、そして日本でもサイバーセキュリティの重要性が高まっていると言えます。

しかしながら、経済産業省の調査によると、情報セキュリティ人材は2020年には19.3万人不足すると言われています。
これが何を意味するかと言いますと、日本がサイバー攻撃を受ける可能性が高いという事と、実際に攻撃を受けても守れる可能性が低いという事です。
従って、日本の情報セキュリティ人材の育成は急務となっております。
ただ、セキュリティの根本は外部から侵入されないことだと考えていますので、まずはネットワークの知識をつける事が大事だと考えています。

まとめ

5Gは革新的な通信技術であることがお分かりいただけたかと思います。
メリットが多い一方、デメリットや普及するまでの様々な課題があります。
この課題を一つずつ解決し、最短で2020年に普及させることが目標ですが、現実的には難しいのが現状です。
それを少しでも改善するには、ネットワークの知識、技術を持ったネットワークエンジニアが必要なのです。

今後は5Gの通信技術だけではなく、多種多様なネットワークの技術が生まれる可能性があります。
これからたくさんのモノがネットワークでつながることで、インフラを支えるネットワークエンジニアのやりがいと責任も一気に加速することでしょう。
その恩恵を受けるにはネットワークエンジニアが必要であり、そのやりがいと喜びを感じることができるのもネットワークエンジニアです。
5Gの通信技術を普及させる手助けができるかもしれないこの業界にぜひ皆さんも入ってみてはいかがでしょうか。

転職に迷ったらやってみよう!【エンジニア診断】

記事の監修責任者

飯塚 寛也
エンジニアとして移行調整・NW更改作業・クラウドシステムの設計・構築等を手掛ける。 入社2年目でネットワーク最高資格であるCCIEの筆記試験に合格。 人材開発室にてCCNA/CCNPの勉強会を50回以上開催、100名以上の合格者を輩出し、スクール事業の礎となる。
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